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2015年5月 7日

日本流の「おもてなし」と、観光競争力

夕刊フジが "日本「おもてなし」世界一 総合では9位 観光競争力ランキング" というニュースを伝えている。スイスの「世界経済フォーラム(WEF)」 という団体が発表した「観光競争力ランキング」によると、日本は総合で 9位だった。

総合首位はスペインで、以下フランス、ドイツ、米国、英国、スイスと欧米勢が 6位までを占め、アジア太平洋地域では、オーストラリアが 7位、シンガポールが 11位、香港が 13位、中国が 17位、韓国は 29位だった。

日本の場合は「客の待遇」と「鉄道インフラの質」ではトップで、豊かな文化資源や安全性なども高く評価されたが、それだけでは観光競争力という点で十分とは言えないようなのである。とくに物価の高さがマイナス要因として大きかったようだ。

これは私見なのだが、日本独特の「丁寧なおもてなし」というファクターは、日本人が自分で考えるほど大きなポイントとはならないんじゃなかろうか。国際標準からすると、ごくごくフツーのホスピタリティを示してもらえば十分で、「下にも置かぬおもてなし」なんてそれほど望まれていない。

そりゃあセレブが泊まるような超高級ホテルなどでは、それなりの丁重な接客が当然なのだろうが、ごくフツーのホテルでは、ごくフツーにサービスしてもらえばいい。チップもなしに慇懃無礼なほどに丁重な日本の接客は、ある意味「感動的」ではあるだろうが、ちょっとスペシャルすぎる。私なんかはかえって居心地悪くなってしまうようなところがある。

東京への 2020年オリンピック誘致で、なんとかいう女子アナが「お・も・て・な・し」なんてやった時も、日本国内でやたらとウケまくったほどに、対外的に実質的なアピールができたとはあまり思われないのだよね。

よく言えばフレンドリーだが、悪く言えばぞんざいな欧米流の接客でも、総合上位を独占できるし、客を客とも思わないほどのフランス流(もしかしたら、あれはパリ流なのかな?)でも、総合 2位になれるというのは、ちょっと考えてみる価値があると思うのだよね。

 

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