季節の変わり目
昨日から一泊で北海道の千歳市に出張してきた。今の季節、北海道は日が暮れたら肌寒ささえ感じることが多いので、ポロシャツに重ねる薄手のパーカを用意して行った。
日没頃に新千歳空港に着き、2駅隣の千歳駅で下車。駅でバッグからパーカを取り出して羽織る。ホテルに向かうほとんど日の暮れた道は、きっと寒いだろうと思ったからだ。しかし歩き始めてみると、それほど寒くはない。長く歩いたらきっと汗ばんでしまうだろうと思うほどだ。
チェックインして、夕食を食べに出る時は、パーカを部屋に置きっ放しにした。半袖ポロシャツでもまったく寒くない。しかし食事を終えて、夜の 8時を過ぎるとさすがに肌寒さを感じた。温暖化傾向にあるとはいえ、やはり北海道である。ちょっとコンビニによると、ビール売り場は秋限定ブランドの「秋味」がずらりと並んでいる。さすがに季節感が一足早い。
翌日、部屋のテレビのスイッチを入れてニュースを見ると、台風情報でもちきりだった。台風 15号が熊本に上陸し、九州は JR 全線がストップ。石垣島では瞬間最大風速 71m を記録したということで、駐車場のクルマが軒並みひっくり返っていた。まるで竜巻である。
友人がこんな時に限って熊本に出張すると聞いていたので、ちょっと気の毒になる。一方、晴れ男の私は、こんな時には台風から離れた北海道に出張するようにできているようなのである。窓の外は爽やかな晴天だ。
こんなに晴れているのだからパーカは要らないだろうと、ポロシャツ 1枚で外に出ると、なんと、日が昇っているというのに、夕べより寒い。遠くにあるとはいえ、台風の影響で風が強まっているようだ。
急遽パーカを引っ張り出して羽織る。ところが時間が経つにつれ、だんだんと気温が上がる。10時頃にはさすがに要らなくなって、再びバッグにしまう。昼頃になると空はますます晴れ渡り、ますます気温が上がる。
この頃になると、土地の人たちはさかんに「暑い、暑い」と、ふうふう言い出す。ところがこちらとしてはちょうどいい初秋の陽気に思われて、ポロシャツ 1枚で快適そのものだ。関東の人間と北海道の人間は、やはり気温に関する体の感覚が違うようなのである。京都や大阪の人間だったら、昼頃になっても肌寒く感じるかもしれない。
というわけで順調に仕事をこなし、夜になって関東に帰ってきた。取手の駅で電車を降り、外に出ると、驚くほど風が冷たい。台風が過ぎ去って、秋の風が入ってきているようだ。昨日の千歳よりまだ肌寒く感じる。とはいえ、北海道よりは少し湿度が高いようで、風が粘り付く感じがする。爽やかさでは断然北海道に軍配が上がる。
天気予報をみると、日本付近は台風を境にずいぶん秋の空気に入れ替わっているようで、今週後半は天気がぐずつき、気温もそれほど上がらない日が続くようだ。今年の季節の変わり目は、案外早く来ているのかもしれない。エルニーニョが、少しは自己主張をしているのだろうか。
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