「シルバーウィーク」 にちょっとこだわってみたら
今日から「シルバーウィーク」なのだと、ニュースがはやし立てている。聞き慣れない言葉なので調べてみると、Wikipedia には 「日本の秋の休日が多い期間のこと。ゴールデンウィークに対する言葉」とある (参照)。
明後日が「敬老の日」なので 「シルバーシート」みたいな発想から、それと関係あるのかと思ってもいたが、無関係らしい。発端は 1950年代に「ゴールデンウィーク」同様、映画のプロモーションがらみで作られた言葉で、元々は 11月 3日の文化の日を中心とした一定期間を指していたという。そして現在は、秋の連休になる期間をテキトーにいうことになったようだ。
面倒なのは、これが毎年あるわけじゃなく、前にあったのは 6年前の 2009年で、次は 2026年まで待たなければならないという。なるほど聞き慣れないわけである。希少価値からいったら、「プラチナウィーク」 と言ってもいいぐらいだ。
さらにややこしいのは、つい最近まで知らなかったのだが「老人の日/老人週間」というのがあるらしく、これが今回の「シルバーウィーク」とかぶるのだ。全国社会福祉協議会によると、"9月15日は「老人の日」、9月15日から 21日までの 1週間は「老人週間」です" ということになっている(参照)。
そういえば「敬老の日」は、元々は毎年 9月 15日だったが、いわゆるハッピーマンデー制度の実施によって、2003年から 9月第 3月曜日に変わった。もっともこの改正の最初の年は、たまたま 9月 15日が第 3月曜日だったというのがご愛敬だが。
ついでだからもっと深く掘り下げてみると、この祝日の発端は兵庫県多可郡野間谷村(現・多可町八千代区)が 1947年 9月 15日から始めた「としよりの日」で、これが全国に広がったものらしい。1964年に「老人の日」と改称され、翌年に国民の祝日「敬老の日」として制定された。(参照)
となると、9月 15日 の「老人の日」 というのは、国民の祝日となった「敬老の日」の前身が、あたかも盲腸の如く残っているものなのだろう。ちょっと前までは「老人の日 = 敬老の日」でよかったわけだが、今では別の日になってしまい、同じ趣旨のことを短期間に 2度やるというややこしいことになっている。
まさに「一度始めたことは容易に止められない」(参照)というお役所仕事の典型を見る思いがする。「シルバーウィーク」という言葉にちょっとだけこだわったみただけで、これだけのことが見えてきた。
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