日本語ウェブページの 5件に 1件以上が "Hallo Ween" と誤記
昨年の 10月末日に、「ハロウィーンが、どうやら日本に定着してしまったらしい」という記事を書いた。確かに、イベントとしては定着してしまった感がある。しかしまだ、しっかりと確立されたとまでは言い切れない。記事中でも触れているが、"Halloween" のカタカナ名称の表記と発音が、まだバラバラなのだ。
昨年の記事でも次のように書いている。
ただ、ハロウィーンは盛んになって間もない行事だけに、日本語での呼び方がまだ明確に確立していない。Halloween の本来の発音は「ハロウィーン」(第三音節の 「ウィ」 にアクセントがある)に近いが、日本では頭の「ハ」にアクセントを置く 「ハロウィン」の方がやや優勢のようだ。
まあ、どうせ換骨奪胎してしまったんだから、ローカルな呼び方として「ハロウィン」 でも、私としてはギリギリ許してもいいと思う。Wikipedia も「ハロウィン」 になってしまってるしね(参照)。ただ、第二音節の「ロ」にアクセントを置いて 「ハローウィン」という人がいるが、私としては、これはちょっと違和感ありすぎるなあ。
いやはや、本当に「ハローウィン」はちょっと違うだろうと言いたいのだが、テレビやラジオでも、さらにまたそれらの CM でも、堂々と 「ハローウィン」(クドいようだが、アクセントは「ロ」にある)と言う人がまだまだ多いのである。「ウィンさん、こんちには!」 じゃあるまいし。
それだけではない。英語表記をするにも "Hallo Ween" と、2語に分かち書きする人が跡を絶たない。下の写真は街のファッションビルでよく見るチェーン店の "Hallo Ween Fair" の看板である。
「単語が長かったので、2行に分けただけです」 と言い訳されるかもしれないが、「だったら、ハイフン使ってよね」と言うだけのことである。うぅむ、これではやっぱり、「定着した」と見たのは早すぎたのかなあ。
なにしろ分かち書きはこの看板だけじゃない。"Hallo Ween" でググってみたら、なんと 23万件もヒットしてしまったよ。(参照)とくに目立つのが、"Happy Hallo Ween" てやつだ。
試しに "Halloween" というキーワードで日本語のページだけを検索したら 82万 9千件がヒットしたから、なんと Halloween を扱った日本語のウェブページのうち、ざっと 5件に 1件以上は、"Hallo Ween" と誤記してしまっているわけなのだね。まあ、とにかくびっくりだ。「ウィンさん、こんにちは!」 が跡を絶たないわけである。
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コメント
Ber という名の Bar が日本国内にたくさんありますね。
一大グループ店と思われるかもしれない。
投稿: ハマッコー | 2015年10月12日 21:31
ハマッコー さん:
>Ber という名の Bar が日本国内にたくさんありますね。
「そりゃ、床屋でしょ」 というネタかと思いましたが、
検索したら Yahoo 知恵袋に
「福井で始発まで飲める BER を探しています」
というのが見つかって、愕然としました。
投稿: tak | 2015年10月13日 02:58
BER は bit error rate のことです。デジタル伝送で、どの程度誤りが発生するのかを示す数値として表されます。
例:BER<10e-3
投稿: 深沢 照男 | 2015年11月 9日 22:32
深沢 照男 さん:
なるほど、「朝まで飲める bit error rate」 を探していたんですね (^o^)
投稿: tak | 2015年11月10日 02:03