高齢ドライバーが増えるにつれて
今日午前、東大阪市で 60代の男性の運転するクルマが商店街を暴走し、歩行者 1人が重傷を負うという事故があったと報じられた。運転していた男性は、アクセルとブレーキを踏み間違えたらしい。(参照)
先月は宮崎市で 73歳の男性が歩道を暴走し、2人が死亡する事故が起きた。このケースでは、運転していた男性は認知症の治療を開始していて、さらにてんかん発作を起こしていたと伝えられている。警視庁によると、昨年の 75歳以上の運転者による死亡事故の 4割は、運転者の認知機能の衰えが疑われるという。(参照)
日本社会では高齢化が大変なスピードで進んでいるのだから、運転者の高齢化も進むのは自然の理屈である。私の住んでいる茨城県は公共交通機関が手薄だから、どこに行くにもクルマで行くのが当たり前で、周囲を見ても、70歳や 80歳になってもこれまで通りにクルマを運転している人がいくらでもいる。
私の知っている高齢ドライバーの中にも、「最近、どうもアルツが入ってきてるみたいだな」と思われる人がいる。 彼は 75歳を過ぎて、滅多に運転はしなくなったようだが、そうなると家に閉じこもりっぱなしになり、ますますぼうっとした感じになってきた。外出はさせたし、運転はさせたくなしで、二律背反の悩みが生じる。
いずれにしても、今後はますます運転の覚束ない高齢ドライバーが増えるので、自分さえ交通ルールを守っていればいいという時代ではなくなる。相手が思いもかけない危険運転をする可能性を考慮して、よほど気をつけなければならない。
かくいう私も還暦を過ぎて、運転には気をつけなければならないと思うようになった。幸いにしてブレーキとアクセルを踏み間違えるようなことはないが、一番問題なのは体力が続かなくなったことだ。50代までは 7時間や 8時間は平気で運転したが、最近は 3〜4時間運転すると眠気に襲われる。
だから眠くなったら無理をせず、ちょっとだけ仮眠を取るようにしている。20分寝ると眠気が十分に収まるのは経験則で知った。逆に 30分以上寝てしまうと、体全体が睡眠モードに入ってしまって、運転できるほどに覚醒するまでかなり時間がかかる。
今後は年を追うごとにさらに長時間運転がきつくなるだろう。気だけは若いつもりだが、クルマの運転は無理をしないようにしたいと思う。自分だけでなく、周囲の命にも関わることだからね。
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コメント
おとといの晩、近所の交通量の少ない交差点で交通事故がありました。私はその直後に通りがかりました。
まだ警察も来ていなく、状況からすると、青信号を右折しようとした軽乗用車が、直進してくる軽のバンと衝突して跳ね飛ばされたようです。凹み具合からするとかなりのスピードでぶつかったようです。
救急隊が来て軽乗用車から救出されたドライバーを見ると、80歳過ぎの人で車を運転するのは危険な印象を受けました。
お互いが軽だったので命に関わるような事故にはならなかったようですが、相手が大きな車だったら命が危なかったと思います。
このお年寄りは、これで家族から運転を止めるよう強く言われると思いますが、事故を起こさないとなかなか言えないのが問題ですね。
これからは、一定年齢以上は適正試験を厳しくして不適格者を落としていかないと、社会の安全が保てなくなりますね。あと、自動ブレーキ装着車に限るというのも一つの選択肢でしょうか。
投稿: ハマッコー | 2015年11月30日 00:47
早く自動運転が実用化することを期待しています。
Takさんが運転をあきらめるころには間に合うといいですね。
機械も当然故障するので、一定の事故は避けられないでしょうけれども、自動車事故はほとんどがヒューマンエラーですからねえ。
投稿: きっしー | 2015年11月30日 11:21
ハマッコー さん:
年をとるにつれて、運転だけでなくいろいろな場面で 「ヒヤリ、ハッと」 が増えます。そのうちのいくつかが本当の事故につながります。
人にもよりますが、80歳過ぎたら運転を止める方がいいかもしれませんね。
あるいはご指摘のように、自動ブレーキ装着車に限るとか。
投稿: tak | 2015年11月30日 22:41
きっしー さん:
自動運転は有力なソリューションですね。
そこまで行かなくとも、ハマッコーさんのおっしゃるように、高齢者は自動ブレーキ装着車に限って運転を許可するなどの方策が必要になると思います。
投稿: tak | 2015年11月30日 22:43