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2015年12月28日

矛の納め時を逸すると、ヤバいことになりそうだから

年末ギリギリのタイミングで、日韓両政府が「従軍慰安婦問題」で合意に至った。もっと散々もめにもめたようなポーズを取った挙げ句に、「両国の苦渋に満ちた妥協によって」とかなんとか言って、ようやく落としどころにたどり着いたりするものと思っていたが、こんなタイミングで呆気なく片付くとは予想していなかった。

とはいえ、考えてみれば例の産経新聞前ソウル支局長が、韓国外交部から出されたという何だかわけのわからない「配慮を求める文書」一発で、あっさり無罪になったということの裏側が、今になって「なるほどね」と理解される。せっかく舞台裏で話が進んでいるのに、妙な判決で日韓関係がこじれたらたまらんと思ったのだろう。

ただフツーの国の裁判所だったら、たとえそんなような「配慮を求める文書」なんてものを受け取ったとしても、表面上は知らんぷりをするところだろうが、判決前に律儀に読み上げたりするんだから、びっくりだ。ただ、そのくらいしないと、韓国内世論をなだめきれないと思ったのかもしれない。

要するに、舞台裏で結構話が進んでいたということだ。これまでさんざん噛みついてきた韓国としても、矛の納め時を逸するとヤバいことになりそうだと悟ったのだろう。まあ、いろいろあるからね。

この問題については、これ以上のことはあまり言う気になれない。

 

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コメント

新聞などではこれで完全に収束するかどうか疑問だと識者の方々がいろいろコメントされています。

韓国国内では繰り返しブツブツ言われるのは覚悟の上で、見届け人としてUSAに一枚噛んでもらった以上、国際的にこれ以上妙な動きが出来なくなるなら、日本としてはそれで十分なように思っています。

投稿: ちくりん | 2015年12月29日 08:38

ちくりん さん:

韓国側がこれでまた蒸し返したら、「平気で約束を破る国」 という烙印を押されてしまいますからね。

投稿: tak | 2015年12月30日 19:35

勝手な推測で恐縮です。
「解決したら困る方々」が存在しているんですね。

声を荒げて「あいあむひがいしゃ」を表明することがステイタスだったのに、当国政府が終息に向かう勢い…。

今回の同意が、「最後通牒」に限りなく近いものと思います。

支持政党ではありませんが、今回の行動は評価します。

投稿: 乙痴庵 | 2015年12月30日 23:53

乙痴庵 さん:

確かに「我々の存在意義を勝手にチャラにするな」と言いたい人がいますね。

70年も経てば大抵のことは「時効」ですが、「落とし前に時効はない」ってことなのでしょう。
だったら、頑固に「法的解決」を求めるのはいかがなものかと。

投稿: tak | 2015年12月31日 13:12

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