ノー天気な姑みたいな、浦安市長の 「出産適齢期」 発言
浦安市の松崎秀樹市長が成人式の挨拶の中で、「出産適齢期は 18歳から 26歳を指す」として、「若い皆さん方に大いに期待したい」と述べたと報じられた。ちなみにこの「出産適齢期」というのは、日本産科婦人科学会のデータなのだそうだ。
この市長は出生率の低下による人口減少を憂いて、そのあまりの発言だったんだろうが、いくら新成人に「大いに期待」したところで、その効果は期待できない。むしろ逆効果が生じるんじゃないかと心配になったりする。
逆効果というのは、限定された「出産適齢期」なんてものが既成事実化されることで、その年齢を過ぎた女性は「もう生まなくていいのよね」なんて思ってしまいかねないことだ。そんなことになれば、出生率低下にますます拍車がかかる。
周囲を見渡せば、多くの女性が 30歳を過ぎてから結婚している。結婚しなければ出産しちゃいけないってわけじゃないし、いわゆる「できちゃった婚」もやたら多いわけだが、いずれにしても日本産科婦人科学会のいう「出産適齢期」を真に受けてしまったら、ただでさえ低い出生率がさらに下がってしまう。
今回の浦安市長の発言は、嫁さんに「おめでたはまだなの?」としつこく聞きたがる姑とそんなに変わらない。「余計なお世話」である。本当に出生率を上げたいのなら、政治家はその環境を整えることに力を注ぐべきであって、成人式の挨拶でノー天気な姑みたいな発言をすることじゃなかろうよ。
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