「暑さ寒さも彼岸まで」 の、本当とウソ
よく「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるが、それは半分ウソで半分本当である。冬から春への大きな変化で言えば、立春あたりを寒さの底として、そこからだんだん春らしさが現れ、彼岸頃には、いくら寒の戻りになっても、真冬の寒さほどにはならない。
しかし細かいことを言っちゃうと、今年みたいに彼岸の入りの頃にゴールデンウィーク頃のような暖かさになり、彼岸の中日を境にしてまた冬の寒さがぶり返すなんてことがある。おかげで今週初めに開花宣言が出された東京の桜も、その後の冷え込みで花が長持ちしている。
よく春先の天候変化を「三寒四温」なんていうが、これ本来、大陸では、冬の間の天気の変化を言ったものだというのは、結構知られているお話だ。中国や朝鮮半島の冬は、1週間単位で寒さと温かさが繰り返すことが多いらしいのである。ところが日本の冬ではそんな現象は滅多にないので、春先に寒さと温かさを繰り返しながら、だんだん本格的な春になるという意味で使われるようになった。
しかしこの日本流の「三寒四温」が、近頃妙に極端なような気がするのである。今年の春彼岸みたいに、暖かいと言ったら、外を歩いているだけで汗ばむほどの温かさになるし、それが一転して、一度しまったダウンパーカをまた引っ張り出すほどの寒さになる。
まあ、地球全体の気候が「温暖化」という名の「極端化」に向かっているのだから、これはもう「そんなもんだ」と認識して体を慣らしていかなければならないだろう。もう 1週間足らずで 4月になってしまうが、そうなるともう、25度以上の「夏日」とか 30度以上の「真夏日」 なんていうのが、平気で出現するに違いないのである。
私なんか、うだるような暑さを今から覚悟しちゃってる。このままのペースで気候変化が続いたら、そのうち日本の夏は地獄の一丁目みたいなことになるだろう。
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コメント
「暑さ寒さも彼岸まで」の他に、京都では「比良八講荒れじまい」というのもあります。
3月26日の比良八講が終わると比良颪もおさまるというのですが、今年は昨日もまだ冬のコートが必要でした。
近年の寒暖の差の激しさは少し異常なようにも感じられます。
投稿: ちくりん | 2016年3月28日 12:15
ちくりん さん:
「寒の戻り」 の戻り方が、「ここまで戻るか!」 という感じですよね ^^;)
それにしても、「比良八講荒れじまい」 とは、日本全国に似たような言い習わしがあるのでしょうが、さすが京都は、なかなかの都風情ですね。
投稿: tak | 2016年3月28日 21:41