« 「独自の工夫」 って、そんなに途方もないことかなあ? | トップページ | 「文字を書く」という行為を巡る冒険 »

2016年4月 8日

古レコードを処分して楽になりたいのだが

我が家の押し入れの奥には、100枚以上(もしかしたら 150枚以上?)の LP レコードが眠っている。10代の頃から買い集めて、しかも 3枚買ったら 2枚は古レコード店に売り払ったりしていたから、結果として残っているのは、厳選に厳選を重ねた名盤ばかりだと思っている。

ジャンルはロック、ブルースが中心だが、その他にもフォークソング、ジャズ、クラシック、能楽、浄瑠璃、長唄、端唄・小唄、民族音楽など、自分で「俺、こんなアルバム持ってたんだ!」と驚いてしまうほど、やたら広範囲に広がっている。中にはお経や落語のアルバムまである。

我が家にあったアナログ・レコード再生用のプレーヤーは既に修理不能のレベルまで壊れてしまったので、とっくに処分してしまった。だから、LP レコードはあってもそれを再生して聞くすべがない。私としては、そのうちデジタル録音可能のプレーヤーを購入して、すべて MP4 かなにかの形式のファイルに変換し、iPhone で聞こうと思っていた。

しかしなかなかそれだけの時間がとれないことがわかっていたので、プレーヤーを購入するまでに至らず、デジタル形式への変換もできずにいたのである。そして時はさらに流れ、今や iTunes などで、定額で音楽をいくらでもダウンロードできる時代になってしまった。

こうなると、昔買った LP レコードもそのほとんどが苦もなく iPhone で聴ける。わざわざ専用のプレーヤーを買って、デジタル変換なんかしないで済む。まったくもって、身も蓋もないほどに便利な世の中になってしまった。

というわけで、押し入れの一画を埋めている LP レコードは、単なる「邪魔モノ」と化してしまった。私は「やっぱりアナログ音源で聴くのが一番だよね」なんて言うほどのマニアなんかじゃなくて、「まあまあの音」で聴くことさえできればいいというタイプである。さらに「モノ」としての LP レコードのコレクションに入れあげるほどペダンティックでもない。

なにしろ、書棚を埋める「紙の本」がすべて、iPhone の中に収まってくれたら嬉しいと思っているほど、「モノ」のコレクションにはほとんど興味がない男である。別の方法でいくらでも聞くことができる音源で、押し入れの中を占拠しておくのは、単に馬鹿馬鹿しく感じてしまうのである。CD だって、既に iPhone に入れちゃったのだから要らないと思っているぐらいだし。

そのうち古レコード屋に売り払ってしまおうかとも思っているが、いざとなるとその手間も面倒に思われて、まだ押し入れの中に眠らせてしまっている。早く処分して楽になりたいのは山々なのだが、モノのコレクションも面倒であると同様に、いつの間にかたまったものを処分するのも面倒という不精者なので、なかなかアクションを起こせないでいる。

 

|

« 「独自の工夫」 って、そんなに途方もないことかなあ? | トップページ | 「文字を書く」という行為を巡る冒険 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

私の場合、「絶対に捨てない」方です。小遣いで初めて買ったLPレコードの甘い匂いと黒光りしながら回転し音が出た時の感動が鮮明に残っているからです。時々中古も買っています。

5年前にオーディオシステムを売り払いましたがLPレコードプレイヤーだけはいつでも聞けるようにとっておきました。

友人が大量のLPレコードを売ろうと業者を呼んだら、すべて0円と言われたそうです。ハードオフで試しに聞いてみたら一枚10円と言われました。中古は一枚500円から2000円で売ってるのにひどいもんです。

投稿: ハマッコー | 2016年4月 9日 18:37

ハマッコー さん:

ハマッコーさんのように、「モノ」 としての存在に価値を見出す人も少なくないですよね。

私の場合は、「俺が死んだら、ガラクタ同然」 と思ってしまうんですよね。子供たちが処理に困るだろうなと。骨董好きでもなさそうだし。

それにしても、中古レコードがそんなに安いんだったら、運ぶだけで橋が出そうですね。それなら場所ふさぎでも取っとく方がましかもしれませんね。

投稿: tak | 2016年4月10日 00:18

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 古レコードを処分して楽になりたいのだが:

« 「独自の工夫」 って、そんなに途方もないことかなあ? | トップページ | 「文字を書く」という行為を巡る冒険 »