健康というもの
ありがたいことに健康で、あまり医者にかかったことがない。とはいえ、まったく医者いらずというわけではなく、調べてみると、ここ 5年間で歯科医には何度か通っているし、老眼が進んで眼科の世話にもなった。歯と目だけは年には勝てない。それ以外では、春先に何度か花粉症で医者にかかり、捻挫で接骨院にかかったこともある。
というわけで、風邪を引いたとか腹具合が悪いとかいうことで医者にかかったのは、遙か昔のことのような気がするし、ましてや命に関わるような病気や怪我というのもない。近頃は、「自分はややこしい病気にはならない」と思い込んでいるようなところがある。
煙草を吸わず、酒は 週に 1度か 2度軽く飲むだけで、さらに最近は自転車なんてものを始めて、20km以内なら当たり前のように自転車で移動するようになったおかげで、メタボも解消して体力も戻った。ますます病気とは縁遠くなっている。
世の中には「健康オタク」というのがいて、「体にいい」と聞けばいろいろな食材を試し、さらにロイヤルゼリーや黒酢なんとかなんてものを飲み、ジョギングやウォーキングにはげみ、寝具や入浴剤にまで気を配ると聞く。しかし自分自身について考えると、実は「健康」ということにはあまり興味がない。
「健康」というのはごくフツーの状態だと思っているので、強いて追い求めようという気になれない。金をかけて健康を追い求めても、死ぬ時には死ぬのだし、別にどうでもいい気がしている。しかし考えてみれば、「どうでもいい」と思えるのは自分が健康だからで、病気がちの人にしてみれば、なんとか手に入れたいと思うのが「健康」というものなのだろう。
去年の 3月にも書いたが(参照)、私の意識としては、健康で長生きしたいなんて思いはもとよりなく、死ぬ時がきたらあっさりと死にたいということの方が大きい。日常的に運動しているのは、その方が楽に生きられるからである。常に体のどこかに軽い筋肉痛があるぐらいの運動をしていると、筋肉が衰えず、太らずにも済むので、その方が楽に体を動かせるのである。
そしてその程度の負荷(「無理」 と言ってもいい)を体にかけていると、その時がくればあっさりと死ねると思っている。無駄に体をいたわってじわじわと死ぬよりは、常にちょっとした無理をして、あっさりと死ぬ方がいい。
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コメント
テレビでよくやってる、健康食品だとか、これを飲んだら膝の痛みが消えた(個人の感想です)とか、いまから30分以内に電話してくれたら半額だとかの CM をいつもシラケた目で観ています。
一時、膝が痛くどうなるかと心配していましたが、年度末になり仕事が猛烈に忙しくなったらいつの間にか、膝の痛みはすっかり消えてしまいました。
なんだ、運動不足が原因だったのかと納得しました。
幸運にも今まで入院はしたことがなく、怪我と言えば階段を踏み外して足首に一度ギプスを6週間はめただけ。
たばこは吸わず、酒はビールを週に二本だけ。美食はしない(できない)
快眠快食快便と至って健康です。細かいことを言い出せばいろいろありますが、すべて老化現象ですね。部屋の中のモノのありかが分からなくなる、トイレに行く回数が増えるなどですね。
私が昭和30年前後の話をすると、ほとんどの人が「エッ」という表情をして顔を覗き込まれます。実年齢より15歳くらい若く見られるようです。ありがたいことです。
健康管理は、三か月に一度採血して内臓のチェックを欠かしません。これで食事の管理をしています。
人体の強靭度は内臓で決まるからです。
これでぽっくり逝くのなら後悔はありません。でも、そううまくいくかどうかですね。
曽野綾子さんの発言、「高齢者は適当な時に死ぬ義務あり」
http://www.j-cast.com/2016/02/02257388.html?p=all
が物議をかもしたようですが、日本ではまだ早いようですね。90過ぎの老人をドクターヘリで救急搬送したことに端を欲した議論のようです。
乱文失礼しました。
投稿: ハマッコー | 2016年5月 9日 02:08
「食べ順ダイエット」・「炭水化物ダイエット」ときて、次は「8時間ダイエット」が流行りそうですね。
最近、健康から科学は生まれるけど、科学から健康は生まれないんじゃないかと思うようになりました。
(「治療」のための医学じゃなくて、「健康」のための科学の話)
投稿: k2 | 2016年5月 9日 06:42
ハマッコー さん:
なんだか、ライフスタイルが似ているようですね (^o^)
「高齢者は適当な時に死ぬ義務あり」 とのお話では、別に 「義務」 なんて言わなくても人は必ず死ぬのですから、私としては 「高齢者に限らず、人は適当な時に死ぬ権利あり」 と言い換えたい気持ちです。
投稿: tak | 2016年5月10日 03:27
k2 さん:
「健康から科学は生まれるけど、科学から健康は生まれない」 とは、おもしろい指摘ですね。
健康を生むという触れ込みの科学は、「えせ科学」 が多かったりするかもしれませんね。
健康とは、いろいろな要員が総合しての結果なのに、たった一つの要素をとりあげて 「これが健康にいい!」 というのですから。
投稿: tak | 2016年5月11日 01:30