収納の 8割は、分類整理すること
私も一応「妻」という女性と一緒に暮らしているので、女性雑誌や女性を主なターゲットにしたインテリア雑誌などに目を通すことがある。で、こうした雑誌は「収納」を繰り返し特集しているという印象がある。
あれだけ繰り返して特集を組んでいるところをみると、「収納特集」の号は売れ行きがいいのだろうと想像される。ところが率直な感想を言うと、この手の雑誌の収納特集は、あまり役に立たない。とくにファッション性の高い雑誌の収納特集ほど、ほとんど絵空事だ。
例えば「衣類の収納」のページでワードローブの写真なんかをみると、ハンガーにかけられた服が、シャレオツなブティックみたいなイメージでパラパラっと並んでいる。収納の専門家ではなく。ディスプライの専門家の手によるものだろう。こんなのを見ると、「ウッソだろ!」と叫びたくなる。本当は小ぎれいな感じでは到底収まりきれないほどぐちゃぐちゃっとあるから、みんな苦労してるんだろうよ。
書棚なんかも同様で、美術系の本や写真集なんかが慎ましく並び、たっぷりした隙間には洒落た置物が飾られている。これも「ウッソだろ!」 である。蔵書がこの程度しかないとは、よっぽど本を読まない人間だろう。
「主婦も書斎やデスクスペースを」なんてテーマのページでは、ちゃっちいデスクにおよそ実用的じゃないノートがパラパラっと置いてあるだけというのが多い。最近は申し訳程度にノート PC が登場するようになったが、インターネットに接続するルーターの置き場所がなかったりする。
こんなのを読まされていたら、収納なんか上手になるわけがない。深読みすれば、読者がいつまでも収納下手のままでいるからこそ、雑誌社は何度も何度も繰り返して「収納特集」を組むことができる。収納特集を読んで本当に収納が上手になられたりしたら、編集部は困るのである。
それで大抵の収納特集は、「単にお洒落なだけで実用性皆無」の雰囲気だけのものだったり、「全体のディレクションが無視されて、部分的な収納アイデアが満載」の実は面倒なだけのものだったりする。あんなものを参考にしていたら、まともな収納なんてできない。
というわけで、我が家の収納メソッドはここ 10年以上、ほとんどすべて私がお膳立てしている。女性雑誌の収納特集なんかでは、「カテゴリーや使用頻度に応じて分類整理し、しかるべきものをしかるべきところに収める」という原則が理解されにくい。
収納作業の 8割は上手に分類整理することで、それさえできれば、実際の収納作業は、2割ほどでしかない。そしてその「分類整理」の 5割ぐらいは、「不要なモノを捨てる」ということになる。
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