あれだけ盛り上がっていた東京オリンピックだが
2013年の 9月頃は、2020年の東京オリンピック開催が決定して日本中が「お・も・て・な・し」なんて言いながら浮かれまくっていたが、私はその年の 11月に "2020年は 「壮大な終わり」 の確認の年になりそうだ" なんて、無茶苦茶シニカルな記事を書いている。その記事からちょっと引用しよう。
(2020年の東京オリンピックは)「そんなにやりたければどうぞ」という感じだが、もっとぶっちゃけて言えば「反対」だ。ただ、それをあまり鮮明に打ち出すほどの思い入れもないというだけだ。
(中略)
ところがこんな記事を書いていると、「せっかく東京開催が決まって、みんな喜んでいるのに、どうしてそんなに後ろ向きのことを言うのだ」と、怒る人がいる。中には、「東京オリンピック開催が決まったとたんに、そんなぶち壊しのことを言うのは、性格が悪すぎる」なんて非難されることまである。
ところがどうやら、ここに来て、東京オリンピックに関しては後ろ向きなことを言ってもあまり非難されない状況になってしまったようだ。私としては「そら、見たことか」と言いたいところだが、まあ、日本全体もようやく気付いてきたみたいなので、よしとしておこうと思う。
開催のための予算は当初の計算と比較してウソみたいにふくれあがっているし、エンブレムだの国立競技場だの、そして肝心の東京都知事までが無茶苦茶なことになってしまっていて、開催決定の時にはあんなに盛り上がっていた人たちも、もうすっかりシラけてしまっている。
"2020年は「壮大な終わり」の確認の年" なんて書いたが、既にその確認作業は結構進んでしまったような気がする。時代の流れはずいぶん速くなった。2回目は行きがかり上、仕方なく開催するだろうが、よもや 3回目の立候補なんてことはしないで済むだろう。もう、オリンピックの使命なんてとっくに終わってしまったのだと思う。
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コメント
>開催が決まってみんな喜んでいる
って本当でしょうか?
少なくとも私の周りでは誰も喜んでいなかったと思います。
■今更東京でやって何のプラスになるのか?こういうのはかつての日本のように、「さあ、これから世界に認めてもらえる国になりますよ。」とアピールしたい国に任せておけば良いのに。
■成熟しきって、どうやって退廃をくい止めるかに舵を切らなければいけない状態であることから目を背けて、一時のお祭り騒ぎで景気をつけたところで、終わったあとに何が待っているかを考えるとぞっとする。
と、このような思いでいるのが私を含め、周りの大半の意見でありました。
推進派からは怒られるかも知れませんが、本気で憂いています。
投稿: K.N | 2016年6月19日 13:00
民進党の蓮舫氏が都知事選出馬見送りなんて報道がありましたが(最終的にどうなるかは分かりませんが)、彼女であれ他の人であれ、2020年東京オリンピックがこの状況の今、都知事を引き受けるのはけっこうキツいなんて思惑もあるんじゃないでしょうか。開催返上するのはものすごく大変だろうし、かといって強行するのも……。
ま、それ以前に今年のリオが無事に開催できるのか(笑) 知人が自転車トラック競技の代表コーチをやっているのですが、会場がまだ完成していないそうです(^^;;;;;
投稿: 山辺響 | 2016年6月20日 10:09
K.N さん:
「みんな喜んでいる」 と思っている人もいたわけですよ。
信じられないことですけどね。
投稿: tak | 2016年6月20日 12:03
山辺響 さん:
リオは大変ですね。
なんとかやっつけ仕事で完成させちゃうんでしょうけど、事故でも起きやしないかと心配になります。
投稿: tak | 2016年6月20日 12:05