今さらながら、IoT って知ってる?
世の中は既にインターネットなしには成立しなくなってしまったようで、昨今は IoT というのが脚光を浴びている。私も去年あたりは「一体何の顔文字?」なんて思っていたが、これはまんま「アイ・オー・ティ」と称して、"Internet of Things" を短くしたものだというのである。「モノのインターネット」 だ。
要するにどういうことなのかというと、モノをインターネットで結ぶことだ。最も初歩的な例を挙げれば、家の中の様子をカメラで監視し、その映像がリアルタイムで見られるなんてこともある。自宅のドアロックや窓の鍵をインターネットで確認できるようにして、留守にしてるはずなのにロックが解除されたら(つまり何者かの進入が検知されたら)インターネットで知らされるなんてこともある。
こんなのはことさらに IoT なんていわれる前から実用化されている。さらに冷蔵庫の中の古い食材がいつまでも消費されなかったら、賞味期限が切れる前にアラームされるとか、おむつにセンサーを取り付けて、替え時をアラームで知らせるなんていう技術もできているようだ。
便利な世の中になるものだなあと感心するが、その一方で、「自分に関しては、そこまで必要ないな」なんて思ってしまう。「そんなことまでインターネットに結ぶのは、かえってうっとうしい。そのくらいは手動でなんとかする」ってなもんだ。
そしてふと考えたのは、「そこまでインターネット化しなくていいよ」と思ってしまう境界線というのは、どの辺にあるのだろうということだ。
この境界線の位置というのは、実は人によって大いに違っているのだろう。私はメールやインターネット検索などの機能がなければ、もはや暮らしていけないと思うほどだが、世の中にはインターネットなんてどこの世界の話だろうと思っているオッサンやオバサンがいくらでもいる。21世紀初頭の日本をちゃんと眺めると、「詳しくは web で」なんて言われても、そこから先には一歩も踏み込めない高齢者だらけなのだ。
まだまだ社会活動から引退したわけでもないのに、「その件はメールで送りますから」と言っても、「いや、俺、メールとかやんないから」なんて返されると、「おいおい、今どきメールぐらいやってくれよ。頼むから」と思う。しかしこれって、明日は我が身なのかもしれない。
例えばホームセンターで庭の花の肥料を買おうとして、「最適の肥料を選びますから、お宅の庭の映像見せてください」なんて言われる日も近いかもしれない。そんな時、「いや、俺、IoT とかやんないから」とか言って、「マジかよ!」とヒンシュクを買わないとも限らないのである。
「そのくらいは、アナログでやる方が趣きあるじゃん」なんて思っても、周囲のヒンシュクを買わないためにも、時代についていくぐらいの努力はする方がいいのかもしれない。普段は使わないけど、求められればフツーに対応できるよというぐらいの態勢を整えておくのは、ボケ防止のためにはいいだろう。
とはいえあまりこんなのに頼りすぎると、根本的なところでボケてしまいそうな気もするが。
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