人口減少で、過疎地にクマがあふれる可能性
Gigazine が 「日本の人口が減少し続けると過疎化した土地にクマがあふれる可能性」と、次のように報じている。
人口の減少が今後も続けば、さらに過疎地域の空洞化が進み、維持できず空き家となった神社や学校にクマやイノシシなどの野生動物が住み着く事態が起こりかねないことから、「移民政策」の必要性についてロサンゼルス・タイムズが指摘しています。
この件に関しては私も、先月 15日付の「クマの被害が増えているのは」という記事で、次のように危惧している。
山村は老齢化が進み、限界集落が限界を越し始めたりしているのではなかろうか。そうなると、山菜やタケノコ採りで山に入る人たち(多くは山村の老人)が減り、人間のテリトリーが後退する。すると相対的にクマのテリトリーが前進してくる。
そうした状況の中で、なおかつ山に入る人というのは、既にクマが「俺のテリトリーだ」と認識し始めた領域に、これまで通りのつもりで軽い気持ちで入っていってしまっているのではあるまいか。
今回のロサンゼルス・タイムズの記事で、同じような心配をしているのは私だけではないとわかった。野生動物は人間の気配を案外恐れていて、人が入ってくれば好んで争いたいとは思わず、自ら身を隠す。しかし進入する人間の数が減少すれば、野生動物の意識だって変わる。「ここは俺のテリトリーなんだから、無遠慮に入ってくるヤツは、攻撃してやる」と思ったとしても不思議ではない。
限界集落では、かつて人間が野生動物たちから奪い取ったテリトリーを、知らないうちに返還してしまいつつあるように思う。人はこれまでより遠慮深くなる必要がある。「そちら様の土地に、ちょっとお邪魔させていただきますので、なにぶんよろしく」といったつもりで、山に入らなければならない。
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