Windows のシェアと、あのカラーリングについて
Slashdot によると、6月のデスクトップ OS で、Windows 10 のシェアが初めて 20% を上回ったらしい (参照)。OS 別にみると、次の通り。/p>
Windows 10 | 21.88% | ↑ 1.90ポイント |
Windows 8.1 | 8.66% | ↓ 0.92ポイント |
Windows 8 | 3.52% | ↑ 0.10ポイント |
Windows 7 | 42.02% | ↓ 1.26ポイント |
Windows XP | 6.50% | ↓ 0.19ポイント |
なお、Windows 以外では、OS X が 0.11ポイント増の 9.94%、Linux が 0.02ポイント増の 1.46%となっている。
強制的な(?)アップデート作戦が功を奏してか、Windows 10 のシェアが 20% を越えたものの、依然として Windows 7 が 40% 以上を占めている。そりゃやっぱり、業務用途では Windows 7 の方が使いやすいし、うかつにアップデートなんかしたりすると、独自に組んだデータベース・システムの動きがおかしくなったりするリスクがあるから、なかなか Windows 8 や 10 には行きにくい。
一方、個人用ではさっさと Windows 10 にアップデートした人が増えたらしく、休日に限るとシェアが急に増えることでも、それがうかがわれる。EU 諸国では、休日になると Windows 10 のシェアがトップになるらしい。しかし日本では、休日に 29%台になっても、まだ Windows 7 に追いついていないようだ。
それにしても、こうしてみると、あの Windows 8 って何だったんだろうと思う。あまりにも評判が悪すぎて、Windows 8.1 でスタートボタンを復活させ、さらに Windows 10 で Windows 7 ライクなインターフェイスも選べるようになっているらしい。
これではさんざん振り回されたユーザーがいい迷惑だ。ただ、全然振り回されることなく、今でも XP のままという人が 6.5% もいるというのは、また面白いことである。なかなかいい度胸をしているなと思う。
上に書いた表をしみじみ眺めると、Windows XP と 7 は、かなり使いやすい OS だったということが知られる。そして 「あの Windows 8 って何だったんだろうと思う」 と書いたが、それ以上にしみじみとしてしまうのは、「今となっては『何だったんだろう』とさえ思われない、Windows Vista という悲しい OS があった」ということだ。ただ Visita にしても、存在感が希薄なだけで、Windows 8 ほどの「積極的なクズ」 じゃなかった。
ちなみに個人的な好みでいえば、Windows 8 以降の、あの「タイル」と呼ばれるインターフェイスが、ものすごくダサダサに見える。あの色使いって、タネをあかせば発表当時のトレンド・カラーを全面的に取り入れたもののようで、Microsoft としては柄にもなくずいぶんお洒落に気を使ったつもりだったんだろうと思う。個人的には全然好みの色じゃないけどね。
トレンド・カラーというのは、Intercolor という国際団体が世界中の情報を分析し「流行色」としてまとめているもので、それを受けて、日本では (財) 日本流行色協会 (JAFCA) という組織が仕切っている。ファッションの世界では結構な影響力をもっている組織だ。
ただ、こうした組織の発信するトレンド・カラーに沿っていれば一応の安心感はあるものの、ファッション関連の常として、流行は半年ごとに変わるのである。Windows 8 以降のインターフェイスは、もう何年もそのままのカラーリングなもので、今となっては 「何だかなあ」 という感じになってしまっている。「不易流行」 というのは、上手に取り入れないとヤバいことになるのだ。
何といっても最も不細工に感じられるのが、ちょっと前に流行って、既に終わってしまったトレンドなのだよね。Microsofit としては慣れないことをしてしまったので、あれから 3年以上経って、もう完全にダサダサの色使いと化し、何やらもの悲しいまでの印象になっている。
私は Windows 8 のひどさに付き合うのが真っ平ご免で、Mac に鞍替えしたから、Windows 8 以後の画面設定についてはよく知らないが、あのダサダサの色使いは、多分設定画面で自分好みの色に変えることができると思う。しかしそれを実行している人は見たことがない。私ならすっきりと変えるか、デスクトップ画像を好きな写真にしちゃうけどなあ。
Windows ユーザーって、そのあたりのことについては、どうでも構わない人が多いんだろうか。さらにまた、一部の感覚派過ぎる Windows ユーザーは「このカラーリング、ダッサいなあ」と思いながらも、設定のしかたがわからなくて、フラストレーションをため込んでしまっているのかもしれない。
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コメント
一応win10では49種類の配色セットから選べるようになっています・・・が、個人的にはなんで49種類しかないんだと思っています。
ベースカラーはこれで、アクセントカラーはこれで、特定のアプリケーションはこれで・・・という風に選べるのが(手間はかかるにしても)windowsの良さだったはずなのに。
投稿: kazuhiro | 2016年7月 5日 01:31
kazuhiro さん:
やっぱり、選択肢が用意されてはいるんですね。
ただ、隅々まで自分の好きな色にできるわけじゃなくて、49種類の配色セットがあるだけということなわけですね。
そんなことなら、好みの画像を壁紙にする方がよさそうですね。
投稿: tak | 2016年7月 5日 17:26
おじゃまします。
10に期待していましたが、「なぁんだ。7の方が良かった…。」と言う印象です。
タブレット端末の使い方を知らない者としては、なんとかインターフェースっちゅうのが視認性を悪くしている印象です。
マイ端末(ダイナブック)を更新して思ったので、親父の遺品(レノボのテンキー付きラップトップ)は断固として更新しません。
ちゃんと電源オフしてますから。
10になって電源オフのタッチ数が3手増えました…。
投稿: 乙痴庵 | 2016年7月 8日 17:15
乙痴庵 さん:
Win 8 からこっちは、余計なことばかりしている印象ですね。私は遠くから見守るだけですが、もの悲しさがつのります ^^;)
投稿: tak | 2016年7月 8日 17:46