"AR" は "augmented reality" の略だったのね
今をときめく「ポケモン Go」というのは、"AR" という技術を応用しているのだそうだ。この言葉、数年前から話題にはなっているが、「一体どういう意味だ?」と思っていた。いや、この言葉が出始めた頃はほとんど「AR(拡張現実)」と、訳語付きで出ていたから、何となくはわかるのだが、今イチしっくりこない。
例えば 「VR(仮想現実)」 場合は「バーチャル・リアリティ」というカタカナ語も一緒に広まったから、まさに「ああ、virtual reality(仮想的な現実)なのね」 と理解することができた。ところが、"AR" の場合はカタカナも元の英語もほとんど紹介されず、ただ単に「AR(拡張現実)」の一点張りなのである。
フツー「拡張」といったら、"expanded" で、それだと "AR" じゃなくて "ER" になってしまう。「"Artificial reality" かなあ?」と漠然と思ったりもしたが、それだったら「人工現実」になっちゃうだろうから違うはずだ。
そのうちちゃんとした元の英語も示されるだろうと、呑気に待っていたのだが、なかなかそれに触れてくれる文章に巡り会わない。しかたないので、例によって WEB で調べてみると、「5分でわかる VR (バーチャルリアリティ) と AR (拡張現実) の違いについて」 というページに辿り着いた。まあ、このタイトルにしてもご多分に漏れず、「AR (拡張現実)」 としか書かれておらず、統一とれてないのだが。
このページによると、端的に言えば 「仮想世界を含めたあらゆる体験を、時間や空間を超えてまるで現実世界のように表現する」のが 「VR (バーチャルリアリティ)」 で、「現実世界で人が感知する情報に、『何か別の情報』を加えて表現する」のが「AR(拡張現実)」なんだそうだ。
うん、その程度のことなら、何となくわかっていたよ。実際の景色の映像の中に、実際にはないポケモンを放り込んでみせるのが、「ポケモン Go」という "AR" なわけなんだよね。ただ、私が知りたいのは、"VR: virtual reality" に対して、「"AR" って、何の reality なの?」 ってことなのだよ。
で、このページをずっと下まで読んでみて、やっとわかった。"AR" って、"augmented reality" なんだそうだ。なんだ、そうだったのか。”Augment" という言葉は、音楽をやっている者にとっては案外お馴染みの言葉である。
オーグメント・コードというのは、5番目の音をシャープ(半音上げる)にした和音だ。例えば "C" のコードは 「ドミソ」 だが、この 「ソ」 の音を半音上げてやることで、"F" の「ファラド」にスムーズに移行する。「ド」以外の音を、さらにそれぞれ半音ずつ高くすればいいのだからね。(わかるかなあ?)
要するに、"augment" というのは 「ちょっと加えちゃう」とか「増やしちゃう」ってことで、ということは、"augmented reality" というのは、「ちょっと手を加えて要素を増やした現実」ってことだ。「拡張現実」なんて堅苦しい四文字熟語でいうよりずっとわかりやすい。
ちなみに「減らしちゃう」のは「ディミニッシュ」といい、音楽の世界で「ディミニッシュト・セブンス」というのは、セブンスコードの根音以外を全部フラット(半音下げる)にした和音である。音楽やってないとわかりにくいだろうけど、そのうちきっと「DR: diminished reality (縮小現実)」なんてのが現れるだろう。
複雑化しすぎた現実世界の余計なものを適当に減らして表現してくれたら、ずいぶん暮らしやすくなるかもしれない。ただ、ある要素を減らした上で全体のバランスを再構築するのは、かなり膨大な計算がいるだろうけれど。
(写真は 「ポケモン Go の公式サイトより)
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