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2016年8月25日

真夏の古都

この夏、京都に 2度行った。京都が一番暑い時期である。どちらも仕事上の出張だが、日程的に少し自由な時間が取れたので、ついでに京都観光をしようと思っていた。とはいえ、京都に着くまでどこに行くかは決めていなかった。

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とはいえ、真夏の京都のど真ん中を歩く気にはなれない。そんなことをしたら暑くて疲れ果ててしまう。少なくとも北山よりももっと北に行こうと思っていた。それなら、自動的に比叡山、鞍馬/貴船、大原の 3カ所が候補に上る。で、今回は比叡山と大原ということにした。

京都という所は千年の都ではあるが、ちょっと外れると田舎の風情がある。とくに洛北は「鯖街道」と呼ばれる、日本海で獲れた鯖が京都に運ばれるひなびた道がある。京都府は日本海に面しているのである。

真夏の鯖街道は、時が止まったような不思議な感覚に襲われる。「ちょっと外れたら、もう田舎」という風情が、実は京都の魅力の一つなのだと思う。本数の少ないバスを待つ感覚は、同じ田舎でも東北とはまったく違う。都からちょっと外れた田舎というのは、独特の雰囲気だ。

2度目の訪問で大原を訪ねた翌日は、奈良の斑鳩を回った。ここもまた、十分に田舎の雰囲気である。ただ、さすがに平城京であり、京都よりさらに古い歴史を感じさせる。奈良と京都は、ローマとパリぐらいの違いがある。

夏というのは、古都の白い光の中で凍てついた歴史感覚を辿るのに最高の季節だ。

 

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