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2016年9月27日

「2033年旧暦問題」 というのがあるらしい

Nifty News が "「友引が決まらない」 葬儀業界を震撼させる 2033年旧暦問題" というニュースを伝えている。

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よく読んでみると問題となっているのは 「友引が決まらない」 というだけのことではなく、基本的には 「秋分と冬至の間に 1ヶ月しか入らない」 ということのようなのだ。日本の旧暦の基本となっている天保歴(基本的に太陰太陽暦)では「秋分は 8月に、冬至は 11月に置く」と定められているのだが、このルールに従って 2033年の暦を作ると、8月と 11月の間に 1ヶ月しか入らなくなり、9月の次が 11月となってしまう。

つまり、10月が存在しなくなってしまうのだ。こんなことになるのは、1844年に天保暦が導入されて以来、初めてなのだそうだ。私は天保歴というのは日本の暦(要するに「旧暦」)の完成形と思っていたのだが、まだまだ改良しなければならないポイントが残されているようなのだ。

とまあ、そんなわけで、このままでは 2033年秋から 2034年春にかけては旧暦に混乱が生じ、そのせいで葬儀業界は 「友引が決まらないと、葬儀の予定も立てにくい」 と困っているということのようなのである。決まらないのは友引だけじゃなく、大安も仏滅も決まらないわけなのだが、友引が一番影響が大きいのだろう。

とはいえ、日本の暦業界がただただ混乱しているというわけではなく、社団法人・日本カレンダー暦文化振興協会という団体が、2年前からこの問題に関する学術シンポジウムを開催し、対策を検討しているという。2015年 8月に発表された見解では、「閏 11月案」というのが推奨されているが、基本的な「置閏ルール」については、さらに検討が計測されるらしい。(参照

私は日本の季節感は旧暦で考えるのが一番しっくりくると思っていて、例えば旧暦では梅雨は 5月に当たる(だから「五月雨」 というのでもあるが)ので、 「閏五月」がある年(つまり 5月が 2度ある年)は梅雨が長引いたりする。最近では 2009年がまさにそうだった。(参照

というわけで、2033年問題を機に、旧暦がさらにリファインされることになるわけだ。

 

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コメント

いつも楽しくご拝見させていただいております。
Sennaと申します。

2033年問題と言うは始めてお聞きしました、寝耳に水という感じです。

私はIT関係の仕事をしておりますが、実は昭和100年問題と言うのが間近に近づいております。
古いシステムは昭和歴で動いている(例えば今年は昭和91年)事が多くて、データーベース上2桁で管理してる事が多いため、あと9年でオーバーフローしてしまうという、まぁ簡単に言うと2000年問題みたいなもんです。

基本的に物流系・金融系は昭和歴使ってる所がまだまだ多いので、今から気が重いです。。。

投稿: Senna | 2016年9月27日 22:45

Senna さん:

へえ! 驚きました。

前世紀のうち (1980年代とか) に作られたシステムだと、「2桁の西暦だと 20年もたないけど、昭和の数字にしとけば、あと40年は大丈夫」 なんて思ったんでしょうかね。

40年なんて、あっという間でしたね (^o^)

実際、「2033年問題なんて、自分の死んだ後の話」 と思いましたが、ちょっと計算してみると、81歳になる年なので、生きている可能性も十分にあり、ちょっと驚いてます。

投稿: tak | 2016年9月28日 00:28

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