「アフター還暦感覚」には馴染んでしまったが
突然妙な言い方だが、最近になって「アフター還暦感覚」とでもいうべき気分に、ようやく慣れてきてしまったような気がする。
4年前の夏に初めて還暦を迎えた時(って、ナガシマさんみたいなことを敢えて言ってしまうが)は、まるでファンタジーのような気がしていた。しかし近頃は「うん、俺も還暦過ぎてるもんね」というのが、案外抵抗なく実感されるようになったのである。4年経ってやっと馴染んだといえばそれまでだが。
とはいえ、体力が衰えたとかいうわけでもなく、それどころか、最近はガンガン自転車に乗りこんでいるので、50代後半の頃よりはずっとスタミナがあるんじゃないかとさえ思っている。それなのに自分が還暦過ぎたことを抵抗なく受け入れられるようになった最大の要因は、周囲に年上が減ってきたからなんじゃなかろうかと思うのだ。
仕事上で付き合う範囲の人間に、自分より年上というのがめっきり減ってしまった。私より年上といったら、65歳以上ということになるが、その年になった人間は仕事の現場からどんどんリタイアしているのである。見た目が私より年上そうな老け顔のやつでも、よく聞いてみれば還暦前だったりして、私に対して「年長者」として気を使ってくれてるみたいな時があるのだ。
実に妙な心持ちである。ふと気付いてみれば、私がその場の最年長だったりすることさえあるのだ。
一方で仕事モードから離れると、自宅のある町内会でも、実家にもどっても、周囲は一挙に年寄りばかりになり、バリバリやっていた頃よりめっきり背中の小さくなったじいさんが増えてしまっているのだ。そして私はといえば、まだまだそうした年寄りの仲間入りしてしまったような気はしない。彼らとの間には、まだ越えられないラインが存在する。
「アフター還暦」と「70歳前後のじいさん」とは、明らかな差異が感じられるのだが、それは単なる年齢差ではない。そんなことではなく、どうやら「世代差」であるらしいのだ。今や「団塊の世代」の価値感がずいぶん年寄りじみてしまったように思われるのである。
前にも書いたように(参照)、私は 「団塊の世代」とは馴染めないところがあるのだよね。
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コメント
ところで、「70歳前後のじいさん」って本当に扱いにくい。
年寄り扱いしたら ”年寄り扱いするな!”ってむくれるし、逆に年寄り扱いしなかったら ”年寄りをなんだと思ってんだ” て偉そうにするし、個人的には近寄りたくない人たちですね。
また、やたらに周囲に説教がましいことを言いたがる年齢のようですね。
そうならないように今から心掛けていますが、どうなることやら。
投稿: ハマッコー | 2016年11月 4日 20:37
ハマッコー さん:
>また、やたらに周囲に説教がましいことを言いたがる年齢のようですね。
それは言えます。
団塊の世代は、「自分たちの世代の価値感が日本のスタンダード」と思い込んでいるらしく、やたらと押しつけがましいところがあります。
その他の世代は、「違っていて当たり前」 と認識しているのに、団塊の世代は相変わらず 「みんな一緒」 でないと気が済まないらしいのですね。
投稿: tak | 2016年11月 5日 19:09