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2016年12月 3日

自転車の 「傘さし運転」 はやめようね

何ということか、奥歯が欠けてしまってギザギザした部分が舌に当たり、痛くてたまらないので、ほぼ 1年ぶりで歯科医にかかった。ただ今回書くのは、還暦過ぎて歯が脆くなってしまったわびしさについててはなく、自転車の「傘さし運転」 についてである。

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一昨日の昼前の雨上がり、歯医者に着いて自転車置き場をみると、ママチャリが 2台並んでいて、どちらも雨傘付きで駐輪してある。右側の自転車のハンドルにはビニール傘がひっかけられ、左側のカゴには折りたたみ傘が入っている。どちらの自転車も、「傘さし運転」でここまで来たものと見える。

待合室に入ると、2人の 70歳過ぎと思われる女性(つまり、おばあちゃん)が椅子に座って順番を待っていた。傘さし運転をしてきたのは、この 2人のようだ。いくら元気なばあちゃんでも、これはやっぱり危ない。

そもそも自転車を漕ぎながら傘なんかさしたところで、結局のところ濡れることは避けられない。よほど濡れたくないと思ったら傘を前傾させることになるが、それだといくらビニール傘でも視界が遮られて危ない。要するに自転車の傘さし運転は、危険を冒してまで挑戦するほどの意味がない行為なのだ。

濡れたくなかったら雨具を着用すればいいが、透湿性のない防水素材だと、内側から発する汗が凝結して、結局のところ濡れてしまう。つまり雨の日に自転車を漕ぐのは、少しは濡れてしまうことを覚悟の上でなければならない。

それにしても、日本人は雨傘好きである。自転車に乗る時にまで、大して役にも立たない傘さし運転をするというのは、よっぽど「雨が降ったら傘をさすもの」と思い込んでいなければできないことだ。そんなタイプの人というのは、一滴でも雨が降ったら傘をさすのである。

私なんか傘をさすのが案外嫌いで(というか、面倒くさくて)、折りたたみ傘をいつもバッグに常備しているくせに、なかなかさそうとしない。「体は熱があるから、濡れてもすぐに乾くけど、傘はなかなか乾かない」なんて言って、結局ささずに済ませようとする。ちなみにいつも傘をバッグに入れているのは、「今日は傘が必要かなあ」なんて考えるのが面倒だからである。我ながら、よほどの不精者だ。

誰かと一緒に歩いていると、どうってことのない雨でも相手がすぐに傘をさし、こちらにまでさしかけて相合い傘を強要してくることが多い。そんな場合はしょうがなく、「いえいえ、私も持ってますから」と、傘を取り出すことになる。相手は「なんだ、持ってるんならどうしてささないんだ」なんて、不思議そうな目でこちらを見るのだが、とにかく面倒なんだからしょうがない。

私としては歩いている時でさえ面倒でさしたくないものを、どうして自転車に乗る時にまでさしたがる人がいるのかなあと、不思議でしょうがないのである。

いずれにしても自転車の傘さし運転は、5万円以下の罰金に相当する交通違反だし、命の危険にまで関わること(参照)だから、良い子と良いおばあちゃんは、本当にやめとこうね。

 

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コメント

>命の危険にまで関わることだから、良い子と良いおばあちゃんは、本当にやめとこうね。

takさんお優しいですね。

傘さし運転の自転車、結構見かけます。事故になったら本人は自業自得だと思いますが、大抵は他人に怪我や命の危険、物的損害を及ぼします。それをわからないはずがない年齢のいい大人がやっているのだから、とても腹が立ちます。

このような高齢者がいるから、「70歳過ぎたら、全員強制的に自動車免許を取り上げろ!」などという発言もむげに否定できなくなるのだと思います。

投稿: K.N | 2016年12月 4日 05:36

自転車の傘さし運転はそもそも禁止ですね。

(安全運転の義務)
第七十条  車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

(この規則によると、蕎麦屋の出前の片手運転は傘さし運転と同様なので違反ですね)

自転車に傘を取り付ける「さすべえ」という商品が関西のおばちゃんの必需品だそうです。関東でも見たことがあります。
http://trendersnet.com/archives/957.html
これを使ったにしても、風にあおられて危険ですね。

さすべえは地域によってはOKだったり、禁止になってたりで様々のようです。

要は降雨の日は自転車に乗らないか、かっぱを着るかどっちかですね。

投稿: ハマッコー | 2016年12月 4日 14:00

K.N さん:

>事故になったら本人は自業自得だと思いますが、大抵は他人に怪我や命の危険、物的損害を及ぼします。

確かに道を歩いていて、傘さし運転の自転車にひかれそうになったことが、何度かあります。

そんな場合、相手は「危ないじゃないか」 と責めるような目でこっちを見るんですよね。自分が悪いとはちっとも思っていないんですよ。

「知って犯す罪より、知らずに犯す罪の方が重い」 という釈尊の教えを想起してしまいます。

https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2004/11/___1.html

投稿: tak | 2016年12月 4日 15:35

ハマッコー さん:

そうそう、傘さし運転禁止の根拠は、道交法第 70条の文字通りの解釈でしたね。

今どきの蕎麦屋の出前は、ほとんどカブの後ろにオカモチをぶら下げてやっていて、自転車の曲乗りみたいなのは姿を消しましたが、昔はあれの競技会みたいなのもあったようです。

「さすべえ」 というのも、地域によっては認められていないんですね。

私の生まれた山形県では禁止で、現在住んでいる茨城県は、「交通量が少ないなどの条件を満たす必要あり」 という、まるで曖昧な規定のようです。

ただ、雨の日に自転車に乗ったら、どうしたって濡れるんですよ。

晴れていたって、汗びっしょりになるんですから、濡れずに自転車に乗るなんて諦めるしかないです。

投稿: tak | 2016年12月 4日 15:43

傘さし片手運転はもちろん違反。

固定器具を付けた場合はこれに該当しないけど車体の一部と見なされ、傘を開くとたいてい幅60cmを超えてしまうので普通自転車に該当しなくなり、どこの地域であっても歩道を通行できなくなる、という話を聞いたことがあります。

投稿: 山辺響 | 2016年12月 9日 09:21

山辺響 さん:

よく考えたら、「さすべえ」 も、結構危ないっちゃ、危ないですね。「自転車じゃなくなる」 という議論は納得できます。

いずれにしても、自転車はルールが徹底されないままに野放し状態で、ヒヤヒヤものです。

前にもどこかで書きましたが、田舎の真っ暗な道で、無灯火で右側運転する 「命知らず」 が後を絶ちません。

以前は 「自分は絶対大丈夫」 と考えているのだと思っていましたが、最近はそうではなく、「何も考えていない」 んだとわかりました。

投稿: tak | 2016年12月 9日 12:41

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