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2017年1月21日

稀勢の里は横綱になれるだろう

暗くなった道をカーラジオを聞きながら家路を辿っていると、大相撲初場所で稀勢の里が優勝を決めたというニュースが入った。これで横綱昇進を決定づけたかもしれない。3年前に「稀勢の里は横綱になれない」と予言した(参照)私としては、不明を恥じるほかない。

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私が 3年前に稀勢の里を見限ったのは、下半身の弱さ故だった。四股を踏めば「悪い四股の典型」だし、腰を下ろして見合う時も素人みたいな腰高だ。とにかく、上半身の力強さに比べて腰回りが小さすぎるのである。いかにもバランスの悪そうな体つきだった。だから安定性に欠けて、負けなくてもいい下位力士にポロポロ負けていた。

大相撲中継を見るところでは、稀勢の里の四股の踏み方は今でもかなり腰高で、決して褒められたものじゃない。しかし腰回りのアンバランスなほどの小ささは目立たなくなっていて、「よほど下半身強化に取り組んだんだろうな」と思わせる変化が見られる。30歳を過ぎてこれほどの変化が現れるとは思っていなかっただけに、ちょっと驚きだ。

元々上半身の強さは抜群だから、下半身が安定すれば、序盤戦での取りこぼしも少なくなる。最近の勝率の高さはそれを証明しているだろう。3人のモンゴル人横綱の衰えが目立ち始めているのも追い風だ。

というわけで、3年前の「稀勢の里は横綱になれない」発言は撤回させていただくことにする。 ただ今場所も中日を過ぎてからすぐに腰が浮いてしまいがちなので、この欠点は完全に払拭されたわけではない。調子の良い時はいいが、やや体調が悪い時でもそれなりに安定性を確保できるかは疑問だ。

だから横綱になれても、名横綱になれるかどうかはちょっと悲観的である。それに横綱土俵入りの四股は、通常の四股とはちょっと違うけど、きちんと腰を入れてないとカッコ悪くなってしまうから、意識してもらいたいものだ。

 

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