恵方巻の大量廃棄が発生しているらしい
今日は節分、新聞チラシはもう恵方巻のオンパレードである。すごいなあと思う。我が家では食わんけどね。
私がこのブログで恵方巻というものに触れたのは、もう 12年も前のことになる。この食い物が世間に知れ渡り始めた頃に、「恵方巻の社会学」 という記事で、「世の中では豆まきに取って代わって、節分の恒例になる可能性がある」と書いている。
当時、「こんなのは一過性ですぐに廃れる」 などという見方もあったが、私は定着するとみていた。4年後の「再び恵方巻を語る」という記事でも書いているが、それは次のような理由による。
- 今どき、どこの家庭も少子高齢化で、豆まきを喜ぶ子どもが少なくなった。
- いい年をした大人が、日が暮れてから声を張り上げて 「鬼は外、福は内」 なんてやるのは、こっ恥ずかしい。
- 最近の感覚では床に落ちた豆を拾って食べるなんて、ばっちい気もする。
- しかしながら、節分に何もやらないというのも、日本人として何となく淋しい。
- 恵方巻なら、声を張り上げることもなく、無言なのだから隣近所に気兼ねがいらない。
- コンビニで買ってきたビニール・パックの太巻きを食うだけだから、清潔でお手軽だ。
とまあ、こんな理由で、私は恵方巻が世の中に根付くとみていたのだ。繰り返すが、我が家ではやらんけどね。
しかし近頃、この恵方巻が過熱しすぎて、コンビニやスーパーでの大量廃棄が発生しているらしい (参照)。コンビニのバイトまで結構な量の売り上げノルマを課せられた上に、売れなかった分は自腹で購入を迫られ、それでも残ったのがゴミとして大量に捨てられているらしい。
これは由々しき問題である。世界には食糧不足で餓死する子どもまでいるというのに、一方でそんなことをしているのは罰当たりもいいところだ。
こんなことになるなら、恵方巻なんていう風習はさっさと風化させて廃れるようにもって行く方がいい。我が家はもとよりこんなものは食わないからいいが、何となく惰性でやってるのなら、来年から止めちまうにこしたことはなかろう。
「恵方巻って、だっさーい!」というイメージを広めてしまえばいい。元々、そんなに楽しいものでもないのだから、どうしても続けたいなら細々とやってもらいたい。流行り始めてから既に干支も一回り以上してしまったのだから、世の風潮が変わるのも当然ということだ。
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コメント
今日、スーパー行ったら太巻きの海苔巻きを大量買いする人がそこここに。ばっかみたい。普段は見向きもしないくせに。
え?あたしは海苔巻き大好きよ。こういう時だけ大量買いする人がむかつくの!
投稿: 野兎まりこ | 2017年2月 3日 22:53
本日、スーパーやコンビニでは大量の太巻き寿司が売られてましたね。一本480円、980円など高価で家族の人数分の本数はとても買える金額ではないですね。
コンビニの店頭(屋外)ではワゴンに太巻きを置いてバイト君がやる気なさそうに立ってました。先ほど見たニュース番組ではあるコンビニの本部が「店員に買わせるようなことはしていない」と言ってましたが、あくまで本部の言い分に過ぎない。
先日、あるコンビニのバックヤードに入る機会がありました。そこには大量の廃棄食品がかごに入っていましたよ。
明日の朝には全国のスーパー、コンビニで百万本以上の太巻きが廃棄されるでしょう。百万本のバラでなく百万本の太巻き寿司はいただけない。
スーパー、コンビニ、加えて京樽などのすし店が一斉に売るわけですから、大量に廃棄することになるのは明白ですね。特にコンビニなどは必ず前年実績以上の数量を売れと要求してきますから年毎に廃棄量は増えるでしょう。
もういい加減に、国は民間企業のやることであっても、食糧の有効利用を考えて介入してもいいでしょう。
私は「食べたいものは、食べたい時に食べる」「食べ物に関する行事、習慣は無視する」を続けていますので、この日に太巻きなんて食したことは一度もない。おせち料理にも無縁です。
日本人はこんな習慣をいつまで続けるのか。誰かが「逆マーケティング」してこの風習を止めさせてくれないかなと思う、残念ながら私個人としては「買わない」という事しかできない。
各新聞社は「押紙」と言って新聞販売店に実際の配達数量より5%から10%増しの部数を販売店に押し付けて、資源の無駄使いを先頭に立ってやってる業界ですので、太巻き寿司の大量廃棄問題には一言も書けないのです。
投稿: ハマッコー | 2017年2月 4日 00:43
野兎まりこ さん:
>こういう時だけ大量買いする人がむかつくの!
この感覚が広まれば、馬鹿馬鹿しい風潮も少しはすたれるかも。
投稿: tak | 2017年2月 4日 20:40
ハマッコー さん:
>日本人はこんな習慣をいつまで続けるのか。誰かが「逆マーケティング」してこの風習を止めさせてくれないかなと思う、
草の根で、「カッコ悪い」 というイメージを広めましょう。
>各新聞社は「押紙」と言って新聞販売店に実際の配達数量より5%から10%増しの部数を販売店に押し付けて、資源の無駄使いを先頭に立ってやってる業界ですので、太巻き寿司の大量廃棄問題には一言も書けないのです。
新聞社は、紙の無駄遣いをしないと成立しない商売ですからね。困ったもんだ。
投稿: tak | 2017年2月 4日 20:44
今年初めて、恵方巻をいただきました。「縁起物なので」と社長が面白がって買ってきて社内で配られたので……。
何か良いことに恵まれたらご報告しますね。
立春の2日ほど前だったし、方角も調べなかったし、無言でもなかったような気がするのでダメだと思いますが(←全然やる気なし)
ところで真面目な話、恵方巻に限らず、日本の食糧廃棄量はとんでもないことになっているみたいですね。恵方巻みたいに日付限定のものは特にひどいことになるのでしょうが。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/komazakihiroki/20170206-00067405/
投稿: 山辺響 | 2017年2月 7日 16:54
山辺響 さん:
そうなんですよ。お恥ずかしいことに、日本の食料廃棄は世界で断トツなんです。
これについて、私は過去に何度か書いていますが、主なところでは、
一昨年 6月の "フード・ロスを避けるために"
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2015/06/huffi.html
昨年 1月の "「ご馳走を食わない」 というポリシー"
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2016/01/post-6318.html
というのがあります。
マジになんとかしないと、悪業昂じて国が滅びます。
投稿: tak | 2017年2月 7日 22:44
まず、押し紙は5~10%ではない。
20~40%程度(うち、10%程度は予備紙扱い)です。
「10%程度は予備紙扱い」と書いたのは、例えば、配達直後にバイクをこかして新聞を大半ダメにした場合などを想定して、10%程度は予備として取っておかないといけないためです。
投稿: あなす | 2017年2月13日 21:02
あなす さん:
話が専門的になってきましたね。
実際問題としては、その数字は販売店によっても違うようで、私としては深入りを避けます。
投稿: tak | 2017年2月13日 23:54