パククネ前大統領、韓国のお約束通りに逮捕
韓国のパククネ前大統領が逮捕された。そういうことになるだろうとは思われていたが、やはりお約束通りのようにそうなった。

方々で指摘されていることではあるが、韓国で大統領なんてやっちゃうと、その末路は大抵まともには収まらない。パククネ以前の大統領は、ざっと見ただけでも、次のような具合だ。
李承晩: 亡命・長男自殺
朴正煕: 暗殺
全斗煥: 光州事件の民衆殺害の罪で無期懲役の刑を受け、後に特赦
盧泰愚: 懲役刑を受け、後に特赦
金泳三: 次男逮捕
金大中: 親族が5人逮捕
盧武鉉: 不正蓄財疑惑の中で自殺
李明博: 実兄逮捕
上記以外にも大統領は一時的な代行職を除いて 2人いるが、その 2人にしても決して平穏な人生を全うしたわけじゃなかった。
1960年に李承晩の後を継いだ尹潽善は、朴正煕に追われるような形で自ら下野し、野党政治家となったため、いい目も見なかった代わりに、悲惨な末路を辿ることもなかったと見られていた。しかし10数年経ってから「民主救国宣言」を出したところ、非合法活動として起訴され、お約束通りに、実刑判決を受けた。
朴正煕の後に大統領となった崔圭夏は、全斗煥らによるクーデターであっという間に政権を追われている。大統領職にあったのは、10ヶ月足らずでしかなかった。
というわけで、韓国の大統領を務めた人物は、100%の確率で安寧な人生を全うしていないのである。1993年の文民政権発足以後に誕生した金泳三ら、5人全ての大統領が、「大統領になったことを後悔する」といった旨の発言しているというのだから、尋常じゃない。これは偶然の結果と言うよりも、韓国社会の構造や、こう言っちゃナンだが、民衆のメンタリティに問題があるとしか思えない。
朝鮮日報は、韓国大統領が不正蓄財事件を起こし続ける問題の原因として、「帝王的大統領制ともいわれる圧倒的な権力によって、大統領の親類や側近が「虎の威を借る」ことが可能な制度にあると指摘している 。つまり、大統領の一族郎党がよってたかっていい目を見たがる構造があるようなのだ。
そんなことだから、大統領の任期が切れて「フツーの人」になった途端に、恨み骨髄に徹した民衆に、よってたかって断罪されるという反動が生じる。これって、中国史の「易姓革命」みたいなものと指摘する人もいる。つまり、前王朝の歴史を全否定して、初めて次の王朝の存在基盤が確立するのだ。
こうしたメンタリティというのは、現代の民主主義の世の中においては「極端すぎ」に思われる。ちょっと韓国以外の世の中に出た経験のある人なら、悲惨な末路が約束された韓国大統領になろうなんて決して思わないだろう。国連事務総長を務めた潘基文が早々に大統領レースから降りたのは、賢明なことというより、ごくフツーの感覚だと思う。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)





世の中にはミーティングルームの壁に「忖度力」と大きく書かれた紙の貼られた会社もあるらしい(
































最近のコメント