日本の音楽市場はガラパゴス状態らしい
NewSpere の記事によると、日本の音楽市場はガラパゴス状態なのだそうだ。世界の音楽ソフト販売の傾向が圧倒的にストリーミング・サービスに移行しているのに、日本では相変わらず CD での売り上げが 51.4%(2016年)を占めているという(参照)。へえ! 知らなかった。ずいぶん面倒な市場であり続けているわけだ。
私自身はもう、音楽 CD は滅多に買うことがない。Apple Music で、妻と 2人のファミリーメンバーシップ会費(¥1,480/月)を払えば、Apple がカバーしてくれている曲のすべてをストリーミングで聞くことができる。念のため説明すると、自分のローカル・デバイス (PC や iPhone など) にダウンロードすることなく、いつでもインターネット経由で聞けるのである。
もっともインターネット経由だから、飛行機に乗っている時やトンネルを通過している時などは無理だが、それ以外はほぼいつでも OK だ。 最近は東海道新幹線のトンネルだとインターネット接続可能で、飛行機でも Wifi 付きがあるらしいので、ますます便利になりつつある。そして iPhone 本体にダウンロードしてある曲なら、もちろんどこでも聴ける。念のため。
ちょっと前までは、若い頃に買いまくった LP (あの直径 30cm ぐらいあるアナログ音源ね) を、手間暇かけてデジタル変換しなければなんて思っていたが、今思えば、そんな無駄な努力は先延ばしにしておいてよかった。Bob Dylan の ”Freewheelin'” でも Neil Young の ”After The Glod Rush” でも、Apple Music のストリーミングで聞き放題の世の中になったのだから嬉しい。
古い曲ばかりじゃない。最近は Sia という歌手の ”This Is Acting” というのがご贔屓で、娘に 「へえ、お父さんも案外新しい曲聞くんだ!」 なんて妙に感心されたりしている。ただこれも、CD だったら買っていたかどうかわからない。定額のストリーミング・サービスならではの新し物好きである。
だからたまに CD で買うのは、例えば沖縄に行った時に現地の音楽ショップで、マイナーだけどほれぼれするような島唄のコレクションを買うとか、かなりレアなケースになっている。それにしたって、帰ったらすぐに PC に取り込んでしまい、CD で聞くことなんてないのだが。
日本でまだ CD の売上比率が大きいのは、NewSphere によれば 「邦楽優勢でしかもアイドル歌手やグループの売上が大きく、関連するレーベルや音楽事務所は CD 以外の配信を好まない傾向がある」 ためであるらしい。へえ、日本の音楽市場って、消費者志向してないんだ。
そんなわけで、若い子たちは TSUTAYA なんかのレンタル CD からスマホに取り込んだりしてるわけね。今どきは 「宅配レンタル CD」 なんてサービスもあるらしいが、ストリーミングにしてしまえばわけないのに。
もっともストリーミングにしたところで、あの特殊なアイドル市場が拡大するわけじゃないだろうから (私はそんなの聞かないし)、日本の音楽業界の売り上げはかえって激減してしまうんだろうね。ということは、当面ガラパゴス状態を維持するしかないのだろう。かといって何も手を打たないと、そのうち市場崩壊の日がくるかもしれない。
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コメント
Siaねえさん、良いですね♪
Chandelier、Alive とかがお気に入りです。
投稿: ちくりん | 2017年4月15日 12:50
ちくりん さん:
彼女の歌は 「精神性」 を感じますね (^o^)
投稿: tak | 2017年4月15日 23:57