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2017年5月18日

逆走自転車って、本当に 「チョーヤバ!」

今月 14日、昨日に引き続き、くどいようだが「逆走自転車」に関する話である。YouTube で検索してみたら、逆走自転車の多いこと、多いこと。まさに世をはかなむほどである。私も「我が家の周辺では自転車の 8割以上が右側通行だ」と書いたが、下の動画を見れば決して大げさな言い方じゃないと実感してもらえるだろう。

この動画をアップした人は、「道路の左端を走行する」という原則をしっかり守って、逆走自転車を回避するために自ら車道側に膨らむのを敢えて(断固として)拒否している。だから相手が避けなければ、一瞬(あるいは一瞬以上)お見合い状態になる。そして逆走自転車というのは、自分からは避けない傾向が強いため、このお見合いがやたら多い。

そしてお見合い状態になっても、逆走側はほとんど謝らない。たまに「ゴメンね」程度に軽く会釈する人が多少は可愛らしく見えてしまうほどで、中には逆ギレするオヤジもいる。つまり逆走する人の多くは、自分が違法行為をしているとの自覚がない。

お見合い状態になる寸前で、逆走自転車の方が避けるケースも少しはあるが、それはそれで結構危ない。遵法走行自転車とその後ろからくるクルマのわずかな隙間に突っ込んで行くなんていうのもあって、そんなケースでは、クルマの運転者としてはかなりの「ヒヤリハッと」感覚を味わっているだろう。

この動画にはさらに、単なる逆走以上の複合的危険走行の事例が満載だ。例えば夜間走行の場面では、多くが(というか、ほとんどが)「無灯火での逆走」である。ライトが光っているように見えても、ほとんどはこちら側のライトの反射でしかなく、要するに「マジ、ヤバい」走行である。

さらにその上を行く危険走行もある。「無灯火」「傘さし」「逆走」という「危険走行の三冠王」とも言うべきオバサンが、動画の 2分 10秒あたりに登場する。このオバサンはお見合い状態になっても、無理矢理かつこの上ない強引さで、道路の端をこじ開けるようにすり抜けていく。こういう人がいるから、「オバサンは無敵」「最強(最凶)」などと言われる。

4分 40秒あたりには、逆走車を避けようとして転倒してしまっている遵法走行自転車が録画されている。さいわい大きな怪我はなかったようだが、もし転倒した自転車の直後からクルマが来て轢かれたりしていたら、この逆走車は医療費と慰謝料をかなりの比率で負担することになるだろう。

自転車に乗っていて交通事故の加害者になり、多額の医療費や慰謝料を払うケースも増えており、とくに逆走のケースでは言い訳ができない。そして自転車で右側走行をする人に、その覚悟があるとは到底思えない。

この動画をみれば、自転車の右側通行がいかに危険で、きちんと左側通行をしている自転車にいかに理不尽なリスクを強いているかがわかるだろう。私のこの記事ごときが自転車の逆走を減らすことに大きな効果を発揮するとはとても思えないが、読んだ人が回りに 「逆走自転車ってチョーヤバだよ」と語ってくれれば、ほんの少しは足しになるかもしれない。

 

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コメント

まぁ私は「ダメ!チャリ右側走行!絶対!」のスローガンを掲げているわけですが、以前、水戸街道の橋の車線(片側2車線)左端を逆走しているチャリ(蔑称)を見たときは肝を潰しました。路肩なんて30センチくらいしかなくて、トラックがバンバン走ってるんですよ?信じられません。あの青年、無事に帰宅できたでしょうか。ちょっと心配でした。いやぁ、スマホ運転も恐ろしいですが、無法チャリ(蔑称)って本当~に恐ろしいですね!皆さんも気をつけてください!

投稿: 萩原水音 | 2017年5月18日 18:27

萩原水音 さん:

私は自転車の右側通行なんて、規則だから云々以前に、単に恐ろしくてできません。半世紀以上前の、東北の田舎暮らしの頃から、ずっと変わらない感覚です。

平気でやっちゃうのは、よほどの無神経だと思っております。

ちなみに水戸街道は案外乱暴な大型トラックが多くて、自転車で走っているとこちらの右肩をかするめるほどの幅寄せをしてくるヤツがいます。

こちらも左端ギリギリを走行しているので、そこまで幅寄せしなくても十分に追い越せるはずなのですが、あれは完全に意地悪な嫌がらせですね。よっぽど自転車が嫌いなんでしょう。

しかし、そんな中で逆走なんかされたら、乱暴トラックもビックリですね。

投稿: tak | 2017年5月18日 19:16

なんだか tak さんのブログを荒れ気味にしてしまったようで、そんなつもりじゃなかったのですが…ごめんなさいね。

最初の tak さんの記事がドライバー視点で書かれていたので、私もドライバー視点から「容認」のコメントを述べたまでで、決して「推奨」したわけではありません。が、確かに、大勢の人が読めば、違反を助長しかねませんね。こりゃマズい。すみません。「容認」はダメですね。「理解」ならOK?

で、萩原水音 さん、ありがとうございます。
>自分の身は自分で守らなくちゃね!
そうそう、本当はそれが言いたかったのです。だから道路上では他人の遵法には期待するな、と。

それで、tak さんの記事に触発されて「はて?もし、まっさらの状態から道交法を作るなら、本来、自転車は左右どちらを通すのが安全なんだ?」と考えてみたら、あれ、もしかして右なんじゃないの?と思い至り、最初の余計なコメントを出してしまいました。

それで、もう口を噤むのが礼儀なんでしょうが、せっかくガチで丁寧に反論してくださいましたので、私の法知識をひとつだけ開陳させていただきます。

> 自転車の逆走で事故ってしまったら、対クルマの事故の場合は、クルマ側にとっては有利な材料となり (なにしろ、自転車の方が違法走行してたんですから)

クルマ対自転車の事故では、自転車の違法性は、実はあまり問題視されることはありません。他人様の書かれた記事ですが、引用させていただきますと、
http://www.jiko-online.com/jiasi4.htm
せいぜい5%程度です。これは「もし相手が歩行者だったとしたら、ドライバーであるあなたは事故を回避できたのか?」という観点から判断されるからだと聞いたことがあります。逆走自転車と同程度の速度で同じ場所を移動する物体としては、早歩きの歩行者、スケボー、シニアカー、幼児の運転する自転車(自転車も運転者が幼児の場合、軽車両とはならず玩具扱い)等、合法のものも多々あるわけで、それらが相手だったら、あなたやはり事故したでしょう?とドライバーは責任を問われるわけです。そう、逆走オバサンは民事的にも最強なのです。

繰り返しますが、だからじゃんじゃん逆走しましょう、なんて言いませんよ。tak さんが1台でも逆走自転車が減れば、と願われるように、私も、相手の行動を理解することで、少しでも事故が減ればと願っております。

> わかりにくいルールだったら、誰がそれを実際の走行に適用できますか?

私なら、例えば「時速6キロ以下で走行する自転車は歩行者扱い(右側通行可能)、それ以上なら要原付免許(車道走行、メット着用、最高速度30キロ、自賠責強制加入)」というルールを作りますかね。まっ、穴だらけですが ^^;

しかし…今日のYouTube動画は、ひどいですね。都会の自転車事情は、私の想像以上だったかも。


投稿: 禅堂 | 2017年5月18日 23:32

禅堂 さん:

荒れたりしてませんから、ご安心を (^o^)

>「はて?もし、まっさらの状態から道交法を作るなら、本来、自転車は左右どちらを通すのが安全なんだ?」と考えてみたら、あれ、もしかして右なんじゃないの?と思い至り、

うぅむ、これも既に述べたことですが、緩い左カーブでいきなり逆走自転車が目に飛び込んできた時の 「ヒヤリハッと」 感覚を思い出すにつけ、左側通行の方がいいかなと思います。逆走の場合は相対速度が大きくなりますので、歩行者とは分けて考えなければならないでしょう。

このケース、仮にすべての自転車が右側通行と定められていたら、自転車同士の時は問題になりませんが、クルマ対自転車の時は、やはりドッキリです。

自分が自転車走行する場合でも、私は右側通行なんて恐ろしくてできません。もし仮に、交通法規が 「自転車は右側走行」 なんていうことに変更されそうになったら、「お願いだから、左側を走らせておくれ!」 と、反対運動を起こすでしょう。

それから、自転車対クルマの事故の場合の過失割合の違いは、せいぜい 5%ですか。

そんなに高くはならないとは思っていましたが、5%とは、自転車を甘やかしすぎのような気がします。とはいえ判例ですから尊重しなければならないでしょうね。ただ、「たかが 5%、されど 5%」とも言えますし、ビミョーなところですね。

>例えば「時速6キロ以下で走行する自転車は歩行者扱い(右側通行可能)、それ以上なら要原付免許(車道走行、メット着用、最高速度30キロ、自賠責強制加入)」というルールを作りますかね。まっ、穴だらけですが ^^;

確かに穴だらけですね ^^;)

時速 6km を境に、ゆっくりのときは右側、急ぎたくなったら左側と、道路を行ったり来たりしていたら、かえって危険です。それに、そんな複雑な法規を、あの無敵のオバサンたちが遵守するとは到底思えません。

自転車に 「要原付免許」 はちょっと行きすぎという気もしますし、もし適用するとしたら 「原動機の付属に関わらない自転車免許」 とでも名称を変えなければなりません (^o^)

それに、ノロノロ運転の自転車こそ突拍子もない非常識をするので、何とかしたいというのがあります。

前にも書いたように、どんなに適切で必要な情報だろうと、それを受け取らない人というのは金輪際受け取りませんので、自転車の非常識走行がなくなることはないと、私はなかば諦めています。

https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2014/07/post-c0fd.html

というわけで、こちらがクルマだろうと自転車だろうと、はたまた歩行者の時だろうと、あなたのおっしゃるように、相手の遵法意識に期待しすぎるのは禁物ですね。

最悪の事態に備えて慎重な運転と歩行を心がけるのは、どんな場合でも必要ということで、とりあえずの結論としましょうか。

投稿: tak | 2017年5月19日 02:38

時速6km以下なら、むしろ歩いてください(笑)。

免許賛成のときに追記しようかとも思ったのですが、自転車免許は技能・体力面も併せてテストすべきと思っています。
たとえ左側通行のように遵法走行していても、極端に遅かったりふらついたりすることが(何より本人にとって)とても危険だからです。

反対意見ありそうですが。
でも自動二輪(バイク)はそういうテストありますよね?
低速でふらつかない直進走行テストとか、倒れたバイクを引き起こすテストとか。
自転車にもそれがあっても良いと思うのです。

投稿: らむね | 2017年5月19日 08:37

高校の頃、当時歩道の一部未整備区間のある国道(谷底を走る一本道)を自転車で下校時に左側を走っていたのですが、「自転車は右側だ」と指摘され、そんな馬鹿な、と思った事があります。僕は、危ないのは勿論ですが、路肩の狭い道路の右側を走る事が生理的に嫌だったので、結局卒業までそこはずっと左側を走っていました。
もしかしたら「自転車は右側通行するものだ」と勘違いしてる人が結構いるのかな、と思います。「歩行者は右側」と聞くので。

投稿: yutai | 2017年5月19日 09:44

紹介されていた YouTube 動画を見ていたら、自転車が現れるたびに、ついブレーキを踏むように右足に力を入れてしまい、疲れました...。
おお、恐かった!

投稿: さくら | 2017年5月19日 12:03

ご無沙汰をいたしております。
皆さまのご意見を拝読し、失礼ながら余計なことを申し上げます。

時速6kmの件、自転車はまたがったら車両です。
自転車が横断歩道を渡る際は、基本降車して自転車を引いて渡ります。

自動車運転中、横断歩道で待つ自転車の人に遭遇した場合、降りていたら横断歩道手前で一時停止して、歩行者優先で渡ってもらいます。
またがったままだったら、「あんた車両」として優先権なしの扱いです。


小学校で自転車のマナーを教える講習(授業?)のニュースを、テレビなどで見る機会があります。(ダミー人形を吹っ飛ばすとかスタントマンが吹っ飛ばされるとか)

道徳がドウノコウノ言ってますが、自転車に乗ること、生活に生命に近接した教育の方が重要じゃないかと思う次第です。


(余計な話を長々失礼いたしました)

投稿: 乙痴庵 | 2017年5月19日 16:31

らむね さん:

>時速6km以下なら、むしろ歩いてください(笑)。

そうですね。自転車という重い物体を扱うだけ無駄 (^o^)

>自転車免許は技能・体力面も併せてテストすべきと思っています。

確かに、一理ありますね。そうしたテストをパスできなかったら、そもそも自転車に乗ることは危険行為ですね。

投稿: tak | 2017年5月19日 21:38

yutai さん:

「自転車は右」 と思ってる人が、結構いるんですよね。実際に。

自分で勘違いするだけならまだしも、人にまで押しつけないでもらいたいです。

投稿: tak | 2017年5月19日 21:40

さくら さん:

私は自転車の身になって、いちいちブレーキレバーを握りしめ、再び走り始める度にペダルが重い感覚がよみがえって、もろに疲れました (^o^)

投稿: tak | 2017年5月19日 21:42

乙痴庵 さん:

自転車に乗ってるくせに、歩行者としての甘えを前面に出す人が多いのは、本当に困りものですね。

右側を走るってのは、その最たるものなのかもしれません。

投稿: tak | 2017年5月19日 21:43

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