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2017年5月17日

自転車の右側通行は、他人の命を危険にさらす

3日前に「最強の命知らず」という記事で、自転車の右側通行がとりもなおさず「逆走」であり、とても危険ということについて述べたところ、「自転車の右側通行については、容認派です」というコメントがついた。仕方がないので、これについてもう一度、念を入れて書く。

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3日前の記事では、自転車の右側通行について、"これ、クルマの視点からすると「逆走」にほかならないので、本当にコワい" と、つい 「クルマ視点」で書いてしまったが、実際によりコワいのは、こちらも自転車に乗っている時である。自転車で左側を遵法走行している時に、逆送自転車が現れると、マジで身の危険を感じる。

上のイラストを見てもらいたい。図の右上で、きちんと左側通行でこちらに向かっている自転車 A が、あなただとする。そして、あなたの目の前に、オッサンの自転車 B が右側通行で「逆走」 して来る。

経験則からいうのだが、逆走自転車というのは、自分からは絶対に道を譲らない。ということは、衝突を回避するために、あなたの方が反射的に車道側に膨らんでしまう可能性が高い。

しかし図のように、あなたの後ろからはクルマが迫ってくるのである。へたしたら、あなたはクルマに接触してしまう。最悪の場合は命を失うかも知れない。そしてその大きな原因は、右側を逆走してくる自転車のオッサン B にある。同様に左上の C も、D に理不尽なリスクを強いている。D の後ろからは大型トラックが迫っているかもしれないではないか。

願わくは、あなたが B や C のような逆走自転車乗りになって、遵法走行者を傷つけてしまったりすることがないようにということだ。

【追記】

3日前の記事に、萩原水音さんから次のようなコメントがついた。

以前馴染みにしていたサイクルショップのオーナーと以下のことで同意したのですが、自分が自転車で車道の左端を通行していて、前方から逆走チャリが来た場合、こちらが回避するよりも左端に停まってしまったほうが得策だと。

こちらは法に従って通行している訳ですから、もし逆走チャリがよけてクルマと接触したとしても「危険を感じたので停まった」ということで法的には問題ないはず。

至極妥当なので、私もこれからは逆走自転車が来たら避けないで直ちに左端に停まり、逆走自転車の方が車道側に出て避けることを要求することに決めた。逆走車にはクルマが見えているだけに、車道側に出るのはかなり恐ろしかろうが、違法走行してるのはそっちなんだし、そのくらいのリスクは引き受けてもらう。

 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

無灯火で走っている自転車のなんと多いことか。自転車専用道(サイクリングロード)を夜間走っていたら、目の前に急に無灯火の自転車が現れ衝突しそうになったことがある。本当に殺意を覚えましたよ。

又、商店街の中を蛇行しながら走っているのは危険極まりない。ほとんど殺人の一歩手前でしょう。

事故を起こせば一億近い賠償の義務も生じる。被害者の人生を台無しにする可能性大。

私は自転車は免許制にしていいと考えてます。殺人につながるかもしれない車両に乗るからには、せめて法規の試験だけでも受けさせるべきでしょう。

投稿: ハマッコー | 2017年5月17日 20:28

ハマッコー さん:

本分の末尾でちらっと触れてますが、正しい情報の伝わらない人というのが存在していて、そんな人には、本当に金輪際伝わらないのです。これはもう、人間社会の不治の病みたいなものと、私は諦めてます。

ですから、「基本的な交通法規は常識」 と考えるのは甘いですね。強制的に学ばせなければ伝わらないと認識する方が、実情に即してます。

というわけで私としても、自転車に乗るためには 「交通法規講習」 みたいなものを受けることが必要という考えに傾きつつあります。

そしてその 「受講終了証」 みたいなものをもらえばいいというのではなく、講習後の簡単な試験にパスしたという 「合格証」 みたいなものが必要というぐらいのことは、した方がいいんじゃないでしょうかね。

投稿: tak | 2017年5月17日 21:04

成程。私が3日前にコメントしたのは、「中央線のない1.5車線くらいの道」を前提にしていたので、図よりもう少し細い道、制限時速が30キロとかの、都会でも田舎でも、生活圏にはごくありふれている道で、車1台、自転車1台が出会うとしたら、正面から互いの目を見ながらすれ違うか、背後から相対速度が小さい状態でエイヤッと追い抜くか、どちらが怖いか、の話として書きました。

が、まぁ、今日の図のような状況であれば、私は遵法主義なので、Aの進路をとりますし、逆走容認派なので、Bの自転車に対しても、殊更ムカつくことはしません。Bの自転車を認めたら、自分は右後方を目視で確認して、背後から車が来ていなければ、車道側へ避けるでしょうし、来ていれば、速度を落とします。Bからは車が正面に見えているので、余程の命知らずでない限り、車にぶつかることはないでしょう。(ただ、右後方の目視確認は、私は自動二輪の免許を取ったときに初めて身に付いた癖でして、それ以前は、無茶なはみ出しをしていたようにも思います)
そして、もし私が赤い車のドライバーなら、Bのオッサンより、Aの遵法自転車の方が緊張しますね。

まあ、道路は本来は自由に歩いて良かったものを、クルマなんてイケナイものが世に出てきたせいで、通行しにくくなったのであって、だからこそ、イケナイものを「免じて許す」から免許なので、免許のいる乗り物に乗るならば、謙虚にならねばならん、クルマの都合に、自転車を巻き込むなと、私はそう思っとります。

投稿: 禅堂 | 2017年5月18日 01:32

まぁ皆さん主義主張はございましょうが、交通法規は交通法規ですからね。違法行為をする者のために交通ルールを守っている人が迷惑したり危険な目にあってはいけませんよね?
とはいえ私も交通ルールを守らないチャリンコ(蔑称)を逐一止めて交通法規のレクチャーをするほど暇でもありませんから、自転車での帰路はなるべく交通量の多い道を避けてゆっくり走ります。静かな、緑の多い道を選んで、ライトも二個つけてね。自分の身は自分で守らなくちゃね!

投稿: 萩原水音 | 2017年5月18日 08:32

私も自転車をスポーツとして乗るので一家言あります(笑)。

自転車は、ママチャリレベルでも時速20km。ちょっとこげば30km出ます。
これは原付バイクの同じ最高速度と同じです。

想像してみてください。
逆走する原付バイクを容認できますか?
あいつ危険だからお巡りさんすぐに捕まえてくれないかな、と思いませんか?

なぜ同じことをする自転車を容認できるのですか?

takさん本文にあるイラストは、路肩や歩道が十分に広いのでそこを自転車が走っており論点がぼやけていますが、本来自転車は車道を走るべきもので、路肩の幅がほとんどない道だってたくさんあるのです。

ついでに私も、自転車免許制に賛成。
小学校低学年でも合格できるようなレベルでOK。
「自転車はこういうふうに乗るって法律で決まってるんですよ」とお上から言ってくれる場があるだけでだいぶ違います。

投稿: らむね | 2017年5月18日 14:56

連投失礼します。
逆走自転車が危険なのは、クルマとの相対速度が大きいからです。

イラスト赤いクルマが時速50km、自転車A・Bはともに時速25kmとします。
そしてクルマの運転手が自転車を発見した距離を30mとします。

このとき、クルマとAの相対速度は50-25=25kmで、ぶつかるまでの時間は『4.32秒』。十分に避けられます。
一方、クルマとBとの相対速度は50+25=75kmで、ぶつかるまでの時間は『1.44秒』。危険な時間です。

つまり逆走自転車とクルマとは「急速に接近する」という点が、私が逆走自転車をアウトだとする一因です。

投稿: らむね | 2017年5月18日 15:11

禅堂 さん:

行きがかり上、ガチで反論させてもらいます。あなた個人に対して含むところがあるわけじゃありません。念のため。

>成程。私が3日前にコメントしたのは、「中央線のない1.5車線くらいの道」を前提にしていたので、図よりもう少し細い道、制限時速が30キロとかの、都会でも田舎でも、生活圏にはごくありふれている道で、車1台、自転車1台が出会うとしたら、正面から互いの目を見ながらすれ違うか、背後から相対速度が小さい状態でエイヤッと追い抜くか、どちらが怖いか、の話として書きました。

道幅は、あまり関係ないと思いますよ。

本文中のイラストの、左側半分をカットして、路側帯も合わせて 1.5車線分ぐらいの道路として考えてみてください。

スピードはやや緩くなっているでしょうから、大怪我の確率は低いでしょうが、接触する可能性は変わりません。大怪我しなければいいってわけじゃないですよね。

正面から目が合おうが合わなかろうが、ふらつく自転車はふらつきますから、追い抜く時は (心ならずも逆走車とすれ違う時も) 十分な余裕をとりましょう。

また、「車1台、自転車1台が出会うとしたら」 という、あなたの想定する理想的ケースばかりとは全然限りません。

同じ道路で、クルマが前後から迫ってくる中で、遵法走行と逆走の 2台の自転車が出くわすなんてことも十分あり得ます。そうなったら、非は逆走自転車にあるのは明らかですよね。

実際には 95%があなたの想定する 「理想的ケース」 で、何事もなく済んでいるのかもしれませんが、もし、残り 5%の 「ヤバいケース」 に遭遇したとしたら、「運が悪かった」 で済ませられますか?

「私は右側通行容認派ですから」 というのは言い訳になりません。人身事故につながったりしたら、「確信犯」 ということで、逆に過失割合がグンと増す材料になります。

つまり早い話が、そういうこと言わない方がいいってことですよ。

それから、逆走自転車とすれ違う時の方が緊張度が少ないというのは、私の感覚では考えられないことです。

百歩譲って、あなたがクルマを運転していて、右側通行の自転車の方が御しやすいと感じるとしても、私が自転車で走っていて (私は自転車乗りでもありますから) 逆走してこられたら、身の危険を感じます。

そんな場合、「お前も右側走ればいいじゃないか」 と言うわけですか?

それって、実はクルマの側に立脚した考えではないですか?

それから、これはクルマでも自転車でも同様ですが、緩い左カーブを曲がっている最中に突然逆走自転車が現れたら、軽くパニクりますよ。

>クルマの都合に、自転車を巻き込むなと、私はそう思っとります。

まったくその通りです。
ただ、実際問題として既に十分巻き込まれてしまってますから、自転車側も規則を守って自衛しなければなりません。

それに、ちょっと前でも言いかけましたが、「逆走自転車とすれ違う時の方が緊張度が少ない」 という意味のあなたの発言は、裏返しの意味で、ビミョーにクルマ側に立った理屈になっていると感じませんか?

上述の例で、緩いカーブで逆走していてクルマと接触したとしても、過失割合からいって、十分な慰謝料は取れませんよ。クルマ側にとっては有利な材料ですよね。

しかし遵法走行自転車と接触して、相手に怪我させたりしたら、結構な治療費と慰謝料を負担することになります。

自転車の逆走で事故ってしまったら、対クルマの事故の場合は、クルマ側にとっては有利な材料となり (なにしろ、自転車の方が違法走行してたんですから)、自転車同士のケースでは、逆走はまさに凶器です。

かりそめにも逆走を助長するようなことを言って、上述のような事態を増やしてはならないと思いますよ。

仮に、道幅がどうのこうので、クルマ 1台と自転車 1台がすれ違うだけしかあり得ない道路なら、右側通行 OK で、緩いカーブがあったらダメで……云々というような、わかりにくいルールだったら、誰がそれを実際の走行に適用できますか?

道幅が広かろうが狭かろうが、逆走は逆走です。

投稿: tak | 2017年5月18日 16:10

萩原水音 さん:

>自分の身は自分で守らなくちゃね!

まさにその通り。

ちなみに私もライト 2個派です。後ろの赤いピカピカも 2個です。予備として 3個めも付けてます。

投稿: tak | 2017年5月18日 16:12

らむね さん:

>逆走自転車が危険なのは、クルマとの相対速度が大きいからです。

そうです。
逆走自転車は、急に来るんですよね。マジで危ないです。
めっちゃノロノロのママチャリおばさんはママチャリおばさんで、妙に蛇行してくるし。

投稿: tak | 2017年5月18日 16:16

前回の記事ではタイミングを逸してコメントしなかったのですが、そのときに書こうと思ったことは、上で「らむね」さんが書いてくださいました。

「逆走する原付バイクを容認できますか?」

これです。

理論的には「逆走する車両を容認できますか?」と言ってもいい。

要するに、逆走する人(あるいはそれを容認する人)は、自転車を歩行者の仲間だと思っているのでしょう。そこが根本的な間違いなんですよね。法律的にも、現実的にも。

投稿: 山辺響 | 2017年5月22日 13:54

で、私も逆走自転車に遭遇したときは、避けません。絶対に左側を譲らずに、停まります。可能であれば、説教します(器が小さいので怒鳴りつけることも多々あります(^^;)

ちなみに灯火類ですが、前は「自分が前方を見るための」ライト+「相手に気づいてもらうための」ライトの2灯、後ろは1灯+ヘルメット1灯(+予備1灯)。

お勧めは、両腕に(右だけでも?)↓こんなのをつけること。自転車に付けるライトと違って乗っている人間の「幅」がアピールされるのか、自動車が右側を抜いていくときに、明らかにマージンを取ってくれるように思います(体感にすぎませんが)。

http://amzn.asia/iAILHhL

投稿: 山辺響 | 2017年5月22日 14:02

山辺響 さん:

逆走自転車の 「容認」 に関しては、やはり 「容認なんかしちゃいけない」 と思います。

なお、私も逆走自転車を避けないことに決めました。

アームバンドみたいなやつ、いいですね。安心感があるかも。

右肩をかするように追い越していく大型トラックもいるので。(あれは半ば嫌がらせと思ってますが)

投稿: tak | 2017年5月22日 17:30

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