「明鏡止水」を絵に描いたような光景
この時期の田舎の光景は、かなり美しい。水の張られた田んぼに植えられた早苗がまだ小さく、スカスカの水面にあたりの景色がくっきりと映り込み、上下対称の美が現出する。遠目には田んぼの水面が早苗の緑でうっすらとフィルターがかかったように見えて、なかなかのものだ。
「明鏡止水」という言葉があって、これは「一点の曇りもない心」のこととされているが、そんなもったいぶったことを言わなくても、まさに「明鏡止水」を絵に描いたような光景があちこちに見られる。こんな光景を見ていたら、心に「曇り」を抱くなんてうっとうしすぎて馬鹿馬鹿しくなる。
それでまた、4月頃まではかなり春風の強い日が多く、田の面にもさざ波どころではない波が立って、周囲の景色がきれいに映り込まないのだが、5月の声を聞くと不思議に風のない日が多くなる。風さえなければ、この時期の田んぼは「明鏡」そのものなのだ。今日は残念ながらずっと雨降りでそれは見られなかったが。
で、5月も半ばを過ぎて 6月が近くなると、田んぼの苗も少し大きく育ち、隙間が小さくなる。すると「明鏡」の田んぼではなくなるが、今度は青々とした初夏の光景となる。田んぼというのはまあ、田舎の光景をかなり決定づけるほどの要素だ。
このハイテクの時代に、こうした田んぼの光景が周り中にあるというのは、なかなかありがたいことで、都会に住んでいては味わえないものがある。
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