子どもの野球離れ
子どもの野球離れが進んでいるのだそうだ。今月 22日の NHK ニュースの伝えていたところによると、「指導者不足」が最も大きな問題らしい。中学校あたりの野球指導者はほとんどが素人同然で、自分の野球部体験が唯一の拠り所のため、旧態依然とした根性論が横行しているという。
私の故郷の隣町、山形県鶴岡市では、公的な指導者講習を受けなければ野球指導ができないシステムになっていると伝えられた。ニュース画面で流れたのは、「古い指導では、何かあると『走ってろ!』と命じてきたが、それが何の役に立つのか?」と、講師が疑問を呈する場面だった。講習を受ける指導者予備軍は、それを指摘されて初めて、旧来の根性論優先の指導の弊害に気付くようだ。
こうした根性優先主義は、あたら若い子たちが自分の体を壊してまで滅私奉公することを美化する妙な精神主義となり、最終的には高野連のお偉方の権威主義につながる。私なんかちょっと極端な印象をもっていて、北朝鮮の TV ニュースの、あのすごいオバサン・アナウンサーの口調を聞くと、高野連のもろ権威主義のおっさんの口調を思い出したりしてしまう。
高野連の坊主頭強制は、北朝鮮の弾道ミサイル開発とそれほど変わらないレベルの「誇りの象徴」なんだろうという印象までもっている。かの朝日新聞は、こうした妙なシステムの頂点に位置するという、不思議な側面ももっている。世の中、まことに一筋縄では語れない。
ともあれ野球というスポーツは、今となっては「ダサい」「オヤジっぽい」というイメージを強めているようだ。日本では一流選手になれば、まだサッカーよりも金になるが、団塊の世代の大多数があの世に行ってしまう頃には、その差はかなり縮まるか、逆転されるかしているかもしれない。
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コメント
完全に私見ですが。
ブラック企業の経営陣と、高野連のお偉方は、同じ人種だと思っています。
投稿: らむね | 2017年5月26日 07:11
追記
でも中学部活の顧問なんて、みんな素人じゃないですかねえ。
やはり学生時代に経験がある程度で。
悪ければ、その学校に特定の部活を経験した教員が1人もいないってこともあるでしょうし。
あくまで「生徒が自主的に行う課外活動」ですから、部活顧問のバランスを考えて教員を配置しないでしょう。
投稿: らむね | 2017年5月26日 07:21
らむね さん:
なるほど。
どちらも滅私奉公を要求しますね。
野球は普及しすぎたために、誰でも指導できるみたいに思われているのがかえってダメにする要因かもしれませんね。
それから、本文では触れませんでしたが、甲子園の入場行進は、めっちゃカッコ悪いです。
あれはモモを高く上げすぎのため、状態が左右に揺れて、モロにオヤジの歩き方になります。
「モモを高く上げる」 というのは、完全に素人の考えですね。
カッコいい歩き方というのは、もっと膝を伸ばします。
(北朝鮮流の軍隊行進は、行きすぎですが)
投稿: tak | 2017年5月26日 20:43