「引用」 ということについて
ちょっと古い話で恐縮だが、京都大学の山極壽一総長が今年の入学式の式辞でボブ・ディランの『風に吹かれて』(Blowin' In The Wind)の歌詞を引用し、その式辞をそのままサイトに掲載したところ、JASRAC から「著作権料請求」を匂わせる連絡があったらしい。結局は「引用」と判断され、請求はされなかったが、JASRAC としてはあわよくば金を取ろうと思ったんだろうね(参照)。
明確に決められているわけじゃないが、慣習として全体の分量の 1割程度なら正当な「引用」と判断され、著作権侵害にはあたらない。今回の式辞も、結局は沙汰止みになったが、放っておいたら JASRAC は取れるものなら(あるいは「取れないもの」まで) どんどん取ってしまおうとするだろう。
さすが京都大学。よくぞ「毅然たる無視」を貫いてくれた。
ところで最近「無断引用」という言葉を目にすることがある。最近では 「陸奥新報嘱託記者が無断引用=作家の随想、懲戒処分-青森」というニュースがあった。これ、なんとかならんもんかなあ。
「引用」というのはたいてい「無断」でするもので、出典を明らかにしてさえいれば問題ない。逆にいちいち許可なんて求められたら、うっとうしくてしょうがないだろう。上記の記事に関しては、「無断引用」ではなく「盗作」とか「剽窃」とか言うべき行為である。
「盗作」 というとどぎつすぎると思うためか、「無断引用」 なんてボカした言い方が増えているようなのだが、これは明らかな誤用というほかない。こんな程度の曖昧な意識だから、JASRAC がのさばるのである。
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