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2017年8月15日

「ちょっとデキる女」の話し方スタイル

ちょっと古い記事だが、AERA dot. で、北原みのりさんという人が「週刊朝日」に書いたという「三浦瑠麗を真似してみた」というのを読んだ。テレビも週刊誌もあまり縁のない私は、北村みのり/三浦瑠麗というお二人の名前を知らず、「瑠麗って何て読むの?」なんて思ったほどだから、まあ、何の先入観もなく読めたわけだ。

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北原さんによると、三浦瑠麗さんという人は 「今をときめく国際政治学者で、東京大学卒業、30代、美人」 であり、「オジサンは右も左も関わらず、メロメロ」というほど、とにかくオジサン受けがいいらしい。「たとえご発言に中身がなくても、自信に満ちた調子で場を制する様子は、対論側が視野狭く、物知らない人に見えてくるほど」なのだそうだ。ふぅん。

そしてこの週刊朝日の記事の内容というのは、会議でオジサンたちに疎ましがられ気味の北原さんの友人が、「会社で三浦瑠麗を真似してみた」 ところ、「びっくりするくらい、オジサンたちの受けがいい! 企画がすぐに通った!!!」のだそうだ。つまり三浦瑠麗さんという人は、話の内容よりもその「スタイル」に説得力があるらしい。

その「スタイル」というのはどんなものか、以下に引用しよう。

それはまず顎を引き、首を傾け、上目遣いで相手をじっと見つめることからはじまる。語る時も同様、首を傾げたまま、斜め下から目力強めに、でも口元には笑みを忘れず、かといってそれは媚ではなく寛容と不敵さを絶妙に混ぜること。そして発言する時も、自分の意見をまず述べない。まずは「◯◯さんが仰ることはごもっともなんです」と肯定した上で、「◯◯さんが仰るのは、こういうことですよね」と頼まれてもいないのに解説をし、それから 「ただ私が申し上げたいのは2点です」と論点の数を言ってから意見を言う。

よくそこに気付いたね。これは私も、ほかでもない小池都知事の話し方として気付いていたこととかなり共通する。三浦瑠麗さんという人の話し方を聞いたことがないので、何とも言えないが、ニュアンスとしては多分、小池さんの方がちょっとソフト・バージョンなんじゃあるまいか。

いずれにしても「ちょっとデキる女性」がこんなふうなやり方、つまり「上目遣いで斜め下から目力強め」で、相手の言い分を一応は理解したふりの話し方をすると、日本のオジサンたちには効果抜群のようなのだ。ただ、せっかく前々からこのことに気付いていたのに、私は男なので、このやり方をそのまま踏襲しても意味がない。甚だ残念である。

というわけで、私は小池都知事という人に関して「団塊の世代以前の価値感とスタイルを壊してくれること」を期待しつつも(参照)、「この人、やることにそつがないよね。そつがなさ過ぎて可愛くないところもあるけど」と(参照)、ちょっと警戒もしている。

 

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コメント

三浦さんは話のスピードが丁度良く口跡もよいので 「この人の話は聞く価値がありそうだから最後まで聞いてみようか」 と思わせるものがありますね。もちろん首を傾げるのも効果絶大。見かける写真もほぼこのスタイル。もしかしたら、どの方向から写真を撮るか本人が指示しているのかもしれない。

一方、韓国問題になると必ずと言ってもテレビに登場する東海大の金さんは、早口でまくしたて相手に反論する隙を与えないで長時間話すので聞いてる方はイライラしますね。だから内容が頭に残らない。この人も東大出なので頭がいいのでしょうが、三浦さんの方ができる女に見えてしまいますね。

投稿: ハマッコー | 2017年8月15日 21:23

ハマッコー さん:

すみません、よっぽどテレビを見ない部類に入るようで、「東海大の金さん」 も存じ上げません。

いずれにしても、「聞く耳をもつかどうか」 は、話しの内容以前に 「話し方」 で大きく左右されるようですね。

投稿: tak | 2017年8月16日 06:15

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