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2017年8月31日

「動機が正しくても……」 を身を以て示した麻生さん

「ヒトラーはいくら動機が正しくても……」発言の麻生さん、肝心の「ヒトラーの動機」なるものの説明がまったくないままに発言撤回したのは、年のせいで頭の回路がちょっとおかしくなっちゃってるんじゃあるまいか。来月は 77歳を迎えるというのだから、そのあたりが心配になったりしてしまうよね。

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麻生さんは発言撤回の際に 「政治家にとって結果を出すことがすべてであることを強調する趣旨で、悪しき政治家の例としてヒトラーをあげた」と述べておられる。ふむふむ、異論はあるだろうが、じゃあまず「政治家にとって結果を出すことがすべてであることを強調する」というテーゼを、仮に「正しい」としておこう。

そしてそのテーゼを強調したいというのが、例の発言の「動機」とみられるわけだが、いくらその「動機」が正しいとしても、結果として周囲からこんなにまで責められてしまっては、まったくの逆効果だった。なにしろ 「政治家にとってのすべて」 である 「結果」 が出せなかったわけだからね。

なるほど、なるほど。麻生さんの言いたいことは、今回の事例を見てとてもよくわかった。まさに言いたかったことを、身を以て示してくれたわけだ。まったくもって「動機」が正しくても、方法論と論理展開がめちゃくちゃだと散々な結果になる。

しかし、そもそも「動機が正しくても結果が出なければダメ」なんていうのは、わざわざ言われるまでもないことで、世の中ではそれを「骨折り損のくたびれ儲け」と言う。子どもでも知っている「世間知」である。

今回の話は麻生派の研修会で持ち出されたというのだが、いくら政治家でも、こんなことをわざわざ「研修」しないとわからないってわけじゃなかろう。麻生さんのケースは、余計なことを下手すぎる言い方で言ったために、「くたびれ儲け」よりさらにひどい結果を呼ぶという馬鹿馬鹿しいことになってしまった。

麻生さん、こんな脈絡もはっきりしないくだらなすぎる話で墓穴を掘ってしまったわけで、やっぱり「頭の回路」が心配になってしまうわけなのである。繰り返すが来月は 77歳で、数え年の「喜寿」をとっくに過ぎているわけだし。そういえば最近、持ち前のユニーク発言がほとんど伝わってこなくなった。

 

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コメント

「結果を出すことがすべてであることを強調する」ならば、どちらかといえば、「動機は不純だったけど結果が良かったので高く評価されている政治家」を例に挙げた方がよかったような気がします。

ええと、誰がいるかな……。

投稿: 山辺響 | 2017年8月31日 14:41

山辺響 さん:

>「動機は不純だったけど結果が良かったので高く評価されている政治家」を例に挙げた方がよかった

麻生さんの論理からすれば、まさにその通りですね。そこまでは気付かなかった (^o^)

でも、それを言い出すと 「結果オーライ主義」 ってことでまたまた槍玉に挙げられるでしょうから、最終的には 「結果がすべて」 という命題自体を引っ込める方がよさそうですね。

「結果がすべて」と言っちゃうと、どうしてもナンセンスに陥ってしまう。その時点で 「結果」 と見えていることも、その後に続くプロセスですから。

投稿: tak | 2017年8月31日 16:08

麻生さんは「政治家たる者、結果を出さなければダメ」という当たり前のことを言うためだけにわざわざこんな表現をしたのでしょうか? 

ヒトラーの政治家になった動機は、「当時、第一次大戦の賠償でギリギリに追い詰められていたドイツ国民を救いたいという純粋なものだった。」とでも言いたかったのでしょうか?

この程度の方が政府の重鎮に収まっていること自体、ため息が出ます。

投稿: K.N | 2017年9月 2日 08:17

K.N さん:

麻生さん、前にもナチス関連で失言していますが、どうも妙な意味でヒトラー (的な要素) に惹かれてるんじゃないかという気がします。

日本のアニメの世界ではナチス親衛隊の軍服を思わせるデザインが平気でもてはやされてますが、それと通じるような感覚で意識してるんじゃないかというような印象すらありますね。

とりあえず国際常識では、ナチス賛美にちょっとでもつながるような発言や表現をしたらアウトなんですが、アニメの世界も麻生さんも、その点にはまったく注意深くないようですね。

ちょっと前まではビミョーなポイントをうまくヒネったユニーク発言もしてくれてたんですが、最近はそうしたセンスがめっきり衰えてしまったようで、発言が全然おもしろくなくなってしまいました。いたわしい限りです。

投稿: tak | 2017年9月 2日 18:49

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