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2017年11月 6日

「朝食バイキング」 が "MORNING VIKING" というネタ

このところ仕事の都合で旅から旅への旅烏となっていて、忙しすぎてネタを仕入れる隙がない。仕方がないので、昨夜から泊まっているホテルで見かけた「残念な看板」ネタでお茶を濁させていただく。

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このホテルは、いわゆる「バイキング・スタイル」の朝食サービスがあるのだが、朝の 7時からの提供となっているので、夜明け前の 5時には出かけなければならないミッションを抱えている私としては、その恩恵にあずかっていない。悔し紛れに、看板をネタにしちゃおうというわけだ。

おわかりの方は、写真を見ただけで笑っちゃうと思うのだが、「朝食バイキング」の英文表記が "MORNING VIKING" (朝の北欧海賊)と標記されている。せっかく外国人のために英語を添えているつもりなのだろうが、ここまで典型的に残念なのも最近では珍しいかもしれない。

「バイキング」が和製英語で、ほとんどの外国人には通じないってことは、実は案外知られていないのだね。じゃ、英語ではどう言うのかといえば、辞書を引くと "smorgasbord" という単語が出てくる。ただ、「スモーガスボード」なんていうのは、外来語として全然知られておらず、「相撲ガス板」みたいなイメージになってしまうので、日本人の感覚ではえらくこなしにくい。

経験としては、外国に行っても "smorgasbord" なんて単語は一度も聞いたことがないので、やはりあまり一般的な言葉じゃないのかなあと思っている。よく聞くのは "buffet" という単語なのだが、これ、フランス語読みか何かでは「ビュッフェ」という言い方で日本語化している。

しかし「ビュッフェ」というのは、どうも「見晴らしのいい食堂」みたいなイメージで受け取られているみたいで、「バイキング」とはあまり一致していないのが痛恨だ。最近はようやく、ツァーの添乗員などが「このホテルの朝食は『ビュッフェ・スタイル』となっておりますので……」なんて言うこともあるようだが、いわゆる「バイキング・スタイル」のことと受け取ってもらえなかったりして、なかなか定着していない。

それにこの単語、英語では「バフェイ」みたいな発音なので、ますます日本語化しにくいという事情もあって、日本語ではあくまでも「バイキング」なのだね。だからといって、英語で "MORNING VIKING" と表示してもしょうがない、"BREAKFAST VIKING" とでも書いてくれれば、健気な努力の跡だけは偲ばれるのだが。

それからこの看板でもうひとつ残念なのは、値段が「1円」になってしまっていることだ。「¥1.000 (税別)」 と表示されているのだが、「1」の次が「コンマ」じゃなくて「ピリオド」(小数点) なので、「1円ゼロ銭ゼロ厘」ということになっている。私は言葉を文字通りに受け取ってしまうアスペルガー傾向があるので、こういうの、どうもこだわっちゃうんだよね。

アスペルガーに頑固要素の加わった親父がいて、「ワシは看板の表示通り、1円以上はびた一文払わん」 なんて言い張ったらどうなっちゃうだろう。

 

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コメント

そういえば、桁区切りは英語圏だと「,」ですが、非英語圏だと「.」やスペースを使うところもあるようですね。非英語圏の国が英語版の資料を作ってくると、本文は英語なのに数字表記がそのまま非英語風だったりして、ときどき戸惑うことがあります。

いずれにせよ、この看板はダメですが(笑)

投稿: 山辺響 | 2017年11月 7日 17:05

山辺響 さん:

非英語圏では、単位区切りにコンマを使うなんてことが、「あり」 なんですか。驚きです。

だって、これ、「小数点」 ですもんね。

投稿: tak | 2017年11月 7日 23:26

突っ込みどころがまだありますよ。
AM7:00 でなくて 7:00AM ,7:00a.m. ですね。
アスペルガー度合いは私の方が上かも。

昔、”今朝はモーニング食べてきた” などという女性がいて ”オイオイ、モーニング は食べられないだろう” と突っ込みを入れたいことがありましたが、いまは happy hour と表示する店が増えてきましたね。50年かかってやっとここまできたってことですね。
Viking が Buffet(バフェイ)になるのにあと50年はかかるかも知れません。50年後を見届けたいですが無理な話でした。

投稿: ハマッコー | 2017年11月 7日 23:28

ハマッコー さん:

確かに、英語では a.m. が後ろに付きますね。そして小文字がフツーなのかも ^^;)

「バイキング」 に関しては私は、英語じゃ通じないってことを知る前から何だか気恥ずかしくて言えませんでした。今は、仕方なく和製英仏語 (?) として 「ビュッフェ・スタイル」 を多用してます。

投稿: tak | 2017年11月 7日 23:38

私が知っている和製英語の事例はこんなのです。

とある英語のできない会社社長、アメリカでのイベントに呼ばれスピーチをすることに。
「同時通訳しますから、普通に日本語で話してください」といわれ、武勇伝を自慢げに話しました。
ところが最後に一言「one, please」で締めました。
通訳は意味が分からず、また英語でもあったのでその部分は英訳せず(そして聞いているアメリカ人も意味が分からず)スピーチは終わりました。

通訳は尋ねました。「最後のはどういう意味だったんですか」
社長は答えました。「わからないのかね君、『ひとつよろしく』だよ」

ちゃんちゃん。

投稿: らむね | 2017年11月 8日 22:24

あ、もういっこありました。

長じてから父母とタイ旅行に行きました。
旅行会社のツアーで、通訳は日本語のできるタイ人(多分英語もペラペラ)。

道を走るクルマのナンバープレートは、色や文字が独特。
当たり前です、日本と法令が違うんだから。

父「あのナンバーはどういう意味ですか?」
通訳「number?」
私(あ、これは完全に和製英語が通じていない)
私「くるまの、うしろについている、すうじがかいてある、いたのことです(聞き取りやすく平易な日本語を意識しながら)」
通訳「ああそれはですね・・・」
母「まあ、ナンバーじゃ通じないのね・・・」

投稿: らむね | 2017年11月 8日 22:31

らむね さん:

「ひとつ、よろしく」 は、おっさんたちがよく使う言葉ですが、日本語としてもとくに意味はないので、翻訳しようがないですね (^o^)

ナンバープレートは、"License Plate" かな。英国では "Number Plate" で OK と聞いたことがありますが、私はドーバー海峡を渡ったことがないので、確認してません。

投稿: tak | 2017年11月 9日 18:55

桁区切りの話。桁区切りにピリオド(又は空白)を使い、小数点にカンマを使う。やめてくれよ~って感じですが(笑)

「日本流」と称するのはどうかと思うのですが、まとめられているページがありました。
http://tabotabo.my.coocan.jp/ccc/syosu.htm

まぁ英語と中国語が「桁区切りはカンマ、小数点はピリオド」ですから、圧倒的にこのパターンが(今後も)多いとは思うのですが。

投稿: 山辺響 | 2017年11月10日 11:16

山辺響 さん:

へえ!!!!
小数点とコンマが逆の国が結構あるんですね。知らなかった!!!!

投稿: tak | 2017年11月10日 21:38

例えば0.1秒を「ゼロコンマいちびょう」と言ったりしますね。
この言い回しの発祥が知りたいです。

投稿: くろ | 2017年12月24日 23:14

くろ さん:

「ポイント・ワン・セコンド」 じゃないのが、そう言われてみれば気にかかりますね。

投稿: tak | 2017年12月25日 21:24

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