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2017年12月20日

伏見稲荷と中国人観光客

16日の記事で書いたように関西に出張中である。もっとも仕事の本番は明日で、今日は前泊するだけだから、ちょっと早めに出発して伏見稲荷を参拝することにした。

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伏見稲荷はこれまで何度か立ち寄ったが、いずれも夕方で暗くなりかけていたので、一の峯や二の峯などのある山頂までは一度も行けていなかった。今回は昼過ぎに到着するので、ゆっくり奥の方まで探索しようというわけである。

というわけで、午後 2時頃から登り始めたのだが、思っていたよりずっと手応えのあるコースで、下界に戻ってくるまでアップダウンの激しい参道を 2時間近く歩き通した。Apple Watch の「アクティビティ」というアプリによると、降りてくるまでに1,000kcal ぐらい消費したことになっている。ウェストの減るのが楽しみだ。

Img_1276ところで、この伏見稲荷というのは、「外国人に人気のスポット 二〇一七 日本国内四年連続 第一位」 なんだそうだ。参道の入り口に何本も立った幟に、そうのように書いてある。なんだか日本語としておかしいというか、ビミョーに気持ち悪い言い回しではあるが、「伏見稲荷は外国人旅行者の皆様に高い評価をいただきました」とあるから、まあ、要するにそういうことなんだろう。

「そんなに外国人に人気なのか」と思って周囲を見渡すが、平日というのにごった返している境内には、それらしき人はあまり見かけない。ところが耳に入ってくるのは声高な中国語がやたら多いので、「ははあ、一見日本人に見えても、多くは中国人なのか」 と察せられた。

境内に入ると、本当に中国語が目立つ。ざっとした印象では、中国語が 6割、日本語 3割、残りが英語とどこの国だかわからない言葉だ。ただ、英語もかなり東洋訛りの英語が多いので、とにかく歩いている人の確実に半数以上は中国人である。振り袖を着た女の子も目立つが、ほとんどレンタル衣装の中国人だ。考えてみれば、日本人は正月でもないのに振り袖着て参拝なんかしない。

伏見稲荷、「外国人に人気」というよりは、「中国人に人気」という方が正確な表現なんじゃなかろうか。

なんでこんなに中国人に人気なのかというと、とにかくあの「千本鳥居」の連なりが受けているらしい。中国人に馴染みやすい朱色の鳥居がずらっと並んでトンネルみたいになっているのが、かなりファンタスティックに受け取られているようなのだ。

それとともに大切な要素が、「拝観料が取られない」ということだという。京都のお寺は浄土宗、浄土真宗関係以外は結構な拝観料を取るが、神社はそんなことがない。ただ、伏見稲荷ほどのスケールでファンタスティックな見もののある神社が無料で入れるというのは、かなりのアピール・ポイントだろう。

それと、「現世利益」 的な雰囲気も重要なポイントかなとも思ったが、見ていても中国人は何か願い事をもって拝むなんて様子はまったくなく、ただひたすら賑やかに写真を撮って通り過ぎるだけなので、これはあまり関係ないかもしれない。ただ、「神聖」というよりは、どちらかというとじゃらじゃらした雰囲気だから、彼らの感性に馴染むのだろう。

というわけで、今日は伏見稲荷でかなりの時間を潰し、結構な運動になったのであった。

 

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コメント

誰が出したのか幟は興ざめですね。伏見稲荷に来た人に幟の文言は無意味だし誰に訴えたいのか。

あっ、赤い布をひらひらさせてればいいのかも。

投稿: ハマッコー | 2017年12月20日 20:38

ハマッコー さん:

確かに、あんまり意味のない幟で、単に雰囲気のものですね ^^;)

投稿: tak | 2017年12月20日 20:47

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