« "CD-R" ってものを使わなくなって久しい | トップページ | 羽生永世七冠の偉大さを、実感として理解できる素養がない »

2017年12月12日

キラキラネームは、今後減っていくかもしれない

ラジオで聴取者から「今年のできごと」を募集する特集を聞いた。まあ、いろいろな嬉しいできごとが寄せられていたが、その中で定番なのが、「初孫ができたこと」 というものである。ところが続いて「がっかりしたこと」が加えられたものもあり、それは「その孫に、子どもが変てこなキラキラネームを付けてしまった」というのだった。

171212_2

ネットで検索したら、約 1年前の「弁護士ドットコムニュース」に "「キラキラネーム 1位は「唯愛(いちか)」 … 受験でマイナス評価されても仕方ない?" なんていうのがあった。ちなみに上の画像の「唯愛」は、見出しにあるように「いちか」と読ませられ、「ゆめ」という読みもあるらしい。

もっとわからないのが 2位の「碧空」で、これは「みらん」あるいは「あとむ」。そして 3位の「優杏」は「ゆず」と読むらしい。さらに恐ろしいことにそれぞれの名前の読み方の説明には、どれにも「など」と添えられていて、これ以外にも素っ頓狂(としか思われない)な読みがいろいろあるらしいのである。

ラジオにメールを寄せたおじいさんには、まことに気の毒なことである。可愛い孫の名前を呼ぶのに、諦めがつくまで結構な時間がかかってしまうだろう。

子どもの世代が孫に変なキラキラネームを付けてしまうことが増えているのかもしれないと、ちょっと「孫 キラキラネーム」というキーワードでググってみたところ、意外な結果になった。孫に妙な名前を付けたがるおばあさんが多く、子の世代が悩んでいるというケースの方が目に付くのである。

とくに「私にキラキラネームをつけた母が孫にもキラキラネームをつけようとしてきた」という記事は、つくづく気の毒なケースである。投稿者の名前は「宝塚にハマった中高生が芸名として考えそうなもの」というのだが、彼女の母の考えた第一候補は、もっとすごかったらしい。「周囲が必死になだめて、渋々マイルドにした結果が私の名前」というのである。

その母が、孫の名前を「さえ」にしたがったらしい。読みだけみれば案外まともだが、漢字が「小星」というのである。以下、引用。

・ 小 = 『さ』 は小さくて可愛らしいものに付く言葉
・ 星はフランス語でエトワール = 『え』
・ 小さくて可愛らしい、夜空に輝くお星さまのような孫娘ちゃん (はぁと)

30年経っても変わらない母親のセンスに、娘の思いは一気に冷めてしまったというのだが、こうした傾向からすると、キラキラネームは既にピークを過ぎて、今後は徐々に減っていくのかもしれない。

 

|

« "CD-R" ってものを使わなくなって久しい | トップページ | 羽生永世七冠の偉大さを、実感として理解できる素養がない »

世間話」カテゴリの記事

コメント

ラグビーが好きなので年末年始の全国高校ラグビー選手権大会(いわゆる「花園」)を毎年見ているのですが、高校生の名前、難読キラキラ名はそれほど多くないですね(息子にラグビーをやらせるような親は…ということかもしれませんが)。

もう少し上、20代の選手だと、「翔太」というのが謎です。いや、「しょうた」ならもちろん分かるのですが(歴代日本代表にも、この字で「しょうた」は2人いる)、これで「かぶと」と読ませる選手がいるんですよ……。


投稿: 山辺響 | 2017年12月13日 10:10

山辺響 さん:

キラキラネーム比率は、サーフィンとかスノボとかの種目がやたら高いという印象があります。ラグビーは、サッカーより低いでしょうね。

「翔太」 で 「かぶと」 は、種明かしされても謎ですね ^^;)

投稿: tak | 2017年12月13日 20:58

キラキラネームについて調べていくと、
“名前は脱げない服、かわいいドレスを着て学校へ行っても遊べないでしょ” という記述が見つかりました。

私の名前はキラキラネームではありませんが、女の子の名前としても当たり前に通用する名前なので、子供のころからいやでいやで堪りませんでした。
私の名前の漢字表記を親がつけた読みで読まれたことは一度もありません。
今でもいやですね。親にもこのことは一度も言ったことがありません。

“名前は脱げない服” という感覚は身に染みてよくわかります。
全国の親に対して “キラキラネームはやめろ-” と大声で言いたいですね。

投稿: ハマッコー | 2017年12月14日 00:06

その後調べたら、翔太(かぶと)選手は、父親がフォルクスワーゲン「ビートル」(カブト虫)を大好きだったから、という理由だそうです……発想としては十分キラキラ(笑)

キラキラネームには、個性的な名前でイメージの良い字を使いたい、という親の願いがあるのでしょうが、そういう場合は、日本の古典に当たると良いものが見つかると思うんですがね。

「山辺響」というのは高校の頃から使っているハンドルネーム(当時はそんな言葉はなかった、筆名ですね)ですが、これは柿本人麻呂の歌から。

投稿: 山辺響 | 2017年12月14日 15:42

山辺響 さん:

>キラキラネームには、個性的な名前でイメージの良い字を使いたい、という親の願いがあるのでしょうが、

「翔太」 と 「かぶと」 にいくばくかのリンケージがあれば、なんとか納得してもいいんですがね …… ^^;)

ハンドルネーム、何となく万葉っぽいイメージがあったんですが、やっぱり。

とすると、読みは 「やまべひびき」 さんかと思っていましたが、「やまべとよみ」 さんだったんですね。

投稿: tak | 2017年12月14日 19:11

ハマッコー さん:

あれ、このコメントにレスをつけたはずなのに、消えてましたね。失礼しました。

>“名前は脱げない服” 

なるほど! と納得です。親の妙な思い込みだけで付けられたら、「一生迷惑」 ってことになりかねませんね。

投稿: tak | 2018年1月 1日 22:16

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: キラキラネームは、今後減っていくかもしれない:

« "CD-R" ってものを使わなくなって久しい | トップページ | 羽生永世七冠の偉大さを、実感として理解できる素養がない »