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2018年1月21日

タクシー離れは、何も若者だけじゃない

東京ハイヤー・タクシー協会が昨年の 4月から 9月まで、就活中の学生に運賃 1000円分が無料になるチケットを配布したのだそうだ。このチケットを使えば、「就活応援タクシー」のステッカーを貼った東京都内のタクシーに約 3km分乗車できるということだったようだ。(参照

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「若者のタクシー離れ」に歯止めをかけようというプロモーションらしいが、効果のほどは怪しいものだったらしい。記事は次のように報じている。

2017年に配布した5780枚のうち、実際に利用されたのは1422枚。チケットを渡した人の約25%が利用したということになる。

「1000円分無料でタクシーに乗れる」という特典を用意しても、4人に 1人しか使わなかったのである。そのココロは、「実際に乗ったら 1000円で済みそうにないし、だったら、バスか徒歩にするわ」ってなことだったのだろう。近頃の学生の経済観念はかなりしっかりしてる。さすがにバブル崩壊以後の世代だけのことはある。

ただ、タクシーを使うことに抵抗があるのは、なにも若者ばかりとは限らない。私だってタクシーに乗るなんて、1年に10回未満だ。これは領収書添付で仕事の受注先に請求できる場合を含めてのことで、 プライベートでの利用に限れば、年に 1回あるかないかである。2〜3km なら歩くし、かなり遠くだったら、レンタカーの方が安くて自由がきく。

世の中には大した距離でもないのに平気でタクシーに乗りたがる人種がいる。前に勤め人をしていた時は、同僚の女性が月に 3万円分ぐらいタクシーに乗っていた。ほとんど都内で移動するのにどうしてそんなにタクシーを使うのか、想像もつかない。

経理担当は、「到底そんなにかかるはずのない距離で、5000円近くの領収書を平気で出してくるんだもの。プライベートにまで使ってるとしか思われない」と呆れていて、遂に「タクシー利用をできるだけ控えるように」というお達しが出るに至った。私としてはどうせタクシーなんか使わないから影響はないのだが、彼女はかなり不満そうだった。

そんなようなこともあって、私は個人的には「タクシーは贅沢以上の傲慢な乗り物」というイメージすら抱いていて、できるだけ避けたいと、今でも想う。何も若者に限った話なんかじゃないのだ。

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コメント

スマホ経由でのネットアクセスで公共交通によるルートや所要時間・時刻が調べやすくなったこと、SUICAなどの電子マネーの普及でいちいち切符を買う手間がなくなったこと、この二点で、タクシーに比して他の公共交通機関の利便性が(めだたないけど)格段に上がったのではないかと思っています。

タクシーも配車アプリや電子マネーでの決済が普及すれば、ある程度は逆襲できるのでしょうが……。

投稿: 山辺響 | 2018年1月22日 15:08

山辺響 さん:

なるほど、それは言えますね。

タクシーは 「行き当たりばったり移動」でなければ、必要性薄いですね。

投稿: tak | 2018年1月22日 16:07

>同僚の女性が月に 3万円分ぐらいタクシーに乗っていた。

女っていろいろ大変なのよ、だからタクシーなのって思っているんです。昔の勤め先にそういうのいました。

タクシーの載らなくなったのは怪しい乗り物だからです。
例えば目的地に着いた時点で720円と表示していてもさっと表示をリセットして800円ですといって不正請求したりであれやこれやで不正行為が多いんですよ。

それから、一言も口をきかないドライバーが居たりで、そんなに今の仕事が嫌ならやめたらと言いたくなります。

1000円の乗車券を配ったって乗客は増えません。
フツーの業界に戻すことが先ですよ。タクシー業界にその認識はないですね。

投稿: ハマッコー | 2018年1月23日 08:11

ハマッコー さん:

>女っていろいろ大変なのよ、だからタクシーなのって思っているんです。昔の勤め先にそういうのいました。

なるほどね。何が 「なるほど」 なのかわかりませんが、そんな感じですね ^^;)

善良なドライバーもいるんですけど、悪貨が良貨を駆逐する式で、タクシー離が進んでるんでしょうかね。

投稿: tak | 2018年1月23日 21:27

そういえば別件で知ったのですが、東京を訪れる外国人観光客のあいだでは、「良いタクシーに乗りたければ『個人』と表示されているタクシーを探せ」というTipsがあるそうです。個人タクシーって、当該地域でそれなりの期間タクシー運転手としての経験を積んでいないと認可されないみたいで、だからちゃんと道を知っている運転手に当たる、と。

投稿: 山辺響 | 2018年1月25日 11:28

山辺響 さん:

これはかなり知られたお話だと思いますが、やはり 「人による」 ということはありますね。

「長くやってて、道だってよく知ってる」 というだけで、かなり横柄な人もいます。それから、お歳を召しすぎて、話がよく通じないってことも過去に一度だけですがありました。

投稿: tak | 2018年1月25日 18:55

真っ当な(?)会社員時代、東京大阪名古屋それぞれでタクシーを利用しましたが、なるほど、黒塗りタクシー(個人も含め)は丁寧な運転をしてくださいます。
運転手の、無事故無違反やお客からの好評価などの実績によって、担当する車両がだんだん黒塗りに昇華して行くそうです。

ただ、女性の運転手、特にオバちゃんからおばあちゃんテイストの方の運転は、かなり辟易といたしました。
一言で言えば「乱暴」。

「お客を目的地まで運ぶ」に特化した、ある意味タクシーの存在意義を感じさせてくれた経験は、アタクシのタクシー離れを助長しているかもしれませんね。

投稿: 乙痴庵 | 2018年1月26日 16:20

乙痴庵 さん:

>運転手の、無事故無違反やお客からの好評価などの実績によって、担当する車両がだんだん黒塗りに昇華して行くそうです。

それは知りませんでした。
というか、黒塗りは乗ったことないかも。

投稿: tak | 2018年1月27日 00:16

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