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2018年1月29日

成人式と 「同調圧力」

既にちょっと古いニュースになってしまった感があるが、例の成人式で晴れ着が着られなくなった「はれのひ」騒動について、一体どういう意味があるのかを探ってみたいと思う。

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そもそも成人式って、世間で言われるほど大切なものなんだろうか? 私自身は、ずいぶん前の話になるが、「そんなもの、出席するだけ馬鹿馬鹿しい」と思っていたので、完全無視していた。そして改めて成人式の出席率を調べようとしてみると、まともなデータを探すこともできないほど曖昧な状態になっている。

ざっとしたところでは、「出席率は 50〜70%」と言われている。「ほとんどの新成人がお洒落にキメて参加するもの」と思っていた人にとっては「低すぎる」印象かもしれないが、私のような者にとっては「え、そんなに出てるの?」とびっくりするような数字である。

そもそも成人式とは、住民票をおいてある自治体の儀式に出るのが原則らしい。ニュースなんかをみると、田舎の成人式では晴れ着を着て「久しぶり〜」なんて言って、あたかも高校の同窓会みたいなことになっている光景が映し出される。

田舎では高校を出たら都会に出ちゃうケースが多く、私の場合も成人式の知らせは、当時住民票をおいていた東京都国分寺市から来たはずだ、そんなわけで、「こいつら、住民票を移してないんかい!?」と驚く。あるいは、飛び入りでも参加を断られるケースは少ないらしいから、どうでもいいから田舎に帰っちゃうというのが多いのか。

いずれにしても、最近の成人式は退屈な儀式が終わったら二次会で高校の同窓会になってしまうことが多いらしい。近頃の連中って(いや、近頃に限らず)、群れるのが好きだなあ。

で、例の「はれのひ」問題に移るが、晴れ着が着られなくなったということで、「人生に一度の成人式を台無しにされた」という論調が多いのにも、ちょっと驚かされる。どうせ「同窓会」なら、べつにいいじゃんと思うのだが、どうもこの日ばかりは特別な「勝負同窓会」であるらしい。

それで女性は 9割が振り袖姿で現れるということになるようなのだが、この辺りに、日本という国のものすごい「同調圧力」を感じる。日本の高校では金髪の外国人留学生でも、黒く染めさせるなんて言うところもあるらしく、その根っこは同じなんじゃないかと思うのだ。

私なんか、このあたりがとても気持ち悪いことに感じられてしまうので、やっぱり成人式にはハナから出る気がなかったのだよね。こんなことは人生に一度、一日で済んでしまうのが、救いと言えば救いである。しょっちゅうあったりしたら、頭がおかしくなってしまう。

 

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コメント

出席しませんでしたし、私の頃は別に自治体から案内も来なかったように思います(気に留めなかっただけという可能性もありますが)。成人の日はバイトしてました。中学受験の追い込みで、家庭教師を……。

そもそも、早生まれなので「オレまだ20歳じゃないし」とか思っていたのかもしれません(笑)

バブルの頃って、わりと同調圧力が弱かったような気もします……。

投稿: 山辺響 | 2018年1月30日 09:27

山辺響 さん:

バブルが崩壊して同調圧力が強まったんでしょうかね。不景気だと保守的になるらしいし。

私の頃は同調圧力が弱いどころか、「成人式なんて、カッコ悪ぅ〜!」 ってな感じでした。何しろヒッピー・ジェネレーションだし (^o^)

投稿: tak | 2018年1月30日 18:01

一応出席はしましたが、出てみてよかったとは爪の先ほども感じませんでしたね、成人式。
とはいえ、何かしらの価値を見出してる人がそれを踏みにじられたのは気の毒だなぁと。世間の人もそんな感じではないでしょうか。
例えば駅伝、自分なんかは何の価値もない迷惑行為だと思いますけど、前日に誰かに階段から突き落とされて足を粉砕骨折・出場できなかった選手がいたとしたら同情くらいはします。そんな感じではないかと

投稿: 柘榴 | 2018年2月 1日 08:19

柘榴 さん:

成人式というのは、その後に開かれる 「勝負同窓会」 のプレ・イベントなのかもしれないと思っています。その意味では、参加する人にとっては何らかの意義もあるのかなと。

投稿: tak | 2018年2月 1日 20:38

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