雪にもいろいろある
今朝の我が家の近辺は一面の銀世界だった (本日の「和歌ログ」参照) が、どうしても出かけなければならない用があったので、2時間がかりで県道まで出る道の雪かきをした。いつもの冬は早めにスタッドレス・タイヤに履き替えているのだが、今年は油断していてノーマル・タイヤのままだったのだ。
ようやくの思いで県道に出てからも慎重に運転して目的地に着くことができ、ミッションは果たすことができてほっとした。そして日が暮れてから道路を走ると、何と雪がほとんどないのである。自宅近辺の道路も、道の端に雪は残っているものの、ほとんど影響がないくらいに解けている。昨日の記事で触れた 4年前の雪と同様の推移を示したようで、あっという間に解けてしまったもののようだ。
それにしても、関東の雪というのは呆気ないものだ。私の生まれた山形県庄内平野では、雪が降り出したら、大抵降り続く。そんなに深くは積もらないが、翌日にほとんど解けてしまうなんてことはほとんどない。
庄内平野の雪がそんなに深くは積もらないというのは、強風に飛ばされてしまうからである。何しろ、雪は上から降るのではなく、下から吹き上がるのだ。これを日本語で「地吹雪」という。私の故郷、酒田市は、人間がフツーに都市生活をするところとしては、「世界最凶のブリザード地帯」なのだそうで、先が見えない地吹雪の中を、手探りするように学校に行ったことが何度もある。関東だったら確実に休校になるところだ。
ところが、同じ日本海側の雪でも、所変われば様相がずいぶん違ってくる。私にとっての雪は、「びゅうびゅう吹き付けるもの」だが、新潟県上越市生まれの友人の記憶の中の雪は、「しんしんと降り積もるもの」なのだそうだ。一晩静かだと、翌朝は 1メートル以上の積雪になっているというのである。
「雪で感電するなんて、わからないだろ」というので、素直に「わからん」と言うと、電線が隠れてしまうほどの積雪になるので、知らずに手で雪を掘っていると、「ビリッ」とくるのだそうだ。そりゃ危なすぎるというものだが、実際にあったことらしい。そんなところに生まれなくて、本当によかった。
「上には上があるものだね」と言うと、「いや、俺は手探りで学校に行くほどの地吹雪は経験ないから、そっちの話を聞いて『上には上があるものだ』と思ってた」 と言う。一口に「雪」と言っても、一様ではないのである。
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