蚊は叩こうとした人を覚えて避けるらしい
ちょっと古くて、今年 1月末の National Geographic に載った記事なのだが、「蚊は叩こうとした人を覚えて避ける」んだそうだ。私は蚊を叩くというのがとても苦手なんだけど、叩きつぶすことに失敗しても「叩こうとした」という事実だけで避けてくれるなら、この夏は諦めずにどんどんチャレンジしてみようと思う。
相手は蚊とはいいながら、私は聖人君子でもないのに、殺生をするということにちょっとした抵抗があるようで、その意識が邪魔して、蚊を叩こうとしてもつい狙いが狂ってしまう傾向がある。結果として、叩きつぶすことの成功率がとても低く、すぐに逃げられてしまうのだ。
ところが最新の研究によると、蚊は叩きつぶそうとした人の臭いを覚えていて、以後避ける能力があるというのである。もっとも覚えていられるのはほぼ 24時間ぐらいで、死ぬまで覚えているわけではないようなのだが、まあ、24時間覚えていて避けてくれれば、それで十分だ。スプレー式の蚊避けよりずっと効果がある。
米ワシントン大学の神経生態学者、ジェフ・リッフェル氏は、これを称して「パブロフの蚊みたいなものです」と言っている。叩こうとした人を避けるのは、単純な条件反射であるらしいのだ。だったら、それを利用しない手はない。
蚊が地球上で最も危険な動物であると認識している人は案外少ない。しかし事実は、蚊によって媒介される恐ろしい病気はかなり多く、マラリアだけで年間 40万人以上が死んでいるし、最近はジカ熱というのまで注目されている。こんなに多くの人間の死亡につながる動物は、ほかにないのだそうだ。
というわけで、こんなに危険な動物なら、実際に叩きつぶすことには失敗しても、トライだけはどんどんしてみるに越したことはない。さらに言えば、とくに叩こうとする必要すらないらしく、リッフェル氏は 「踊って、活発に動いて! そうすれば、蚊は誰か他の人のところに行きますよ」 と言っている。
カロリー消費と一石二鳥になるわけだ。
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コメント
>こんなに多くの人間の死亡につながる動物は、ほかにないのだそうだ。
人間もそれに匹敵しますね。もしかしたら蚊以上かも知れません。
投稿: ハマッコー | 2018年3月10日 00:48
蚊とスズメバチとゴキブリって人間にとっては害虫である以外の意味合いがないと思うのですが、どうにかして殲滅できないものかなあ…とか考えるのは傲慢なんでしょうかね…
(´・ω・`)
投稿: ひろゆき王子 | 2018年3月10日 14:16
ハマッコー さん:
大きな戦争が起きたら、軽〜く上回るでしょうね。
くわばらくわばら。
投稿: tak | 2018年3月10日 22:18
ひろゆき王子 さん:
う〜む、生物多様性の観点からは、何らかの意味があるわけなのですよね。
人間の方が、彼らに害を与えられるライフスタイルを選択してしまっているとみることもできるし。
投稿: tak | 2018年3月10日 22:20