« 善光寺のゴタゴタ | トップページ | 「春に三日の晴れなし」というが »

2018年4月 1日

「雰囲気」の読みが「ふいんき」で定着するのは 2035年頃

国立日本語研究所は、「雰囲気」という言葉に関して、2035年頃に「ふいんき」という読みが定着し、多くの国語辞書にも新項目として加えられるだろうと予測している。

180401

上の画像は Goo 辞書の「ふんいき【雰囲気】」の項目だが、既に "「ふいんき」と発音する人が増えているという調査結果がある" という補足がある。私も昨年のクリスマスイブの記事で、iPhone で「ふいんき」と入力すると、変換の第一候補に「雰囲気」が表示されると書いていて(参照)、なかなか忌まわしいことになってしまっているのだ。

いや、それだけではない。ATOK でも「ふいんき」と入力すれば一応「雰囲気 ≪ふんいきの誤り≫」と表示されるが、そのまま確定キーを押すと、なんのことなく「雰囲気」に変換されてしまうのである。IT の世界では既に、「ふいんき」の市民権獲得が進行中なのだ。

国立日本語研究所が 2035年頃までには多くの国語辞書で、「ふいんき【雰囲気】」という項目が加えられ、本来の「ふんいき【雰囲気】」という項目と共存することになるだろうと予測しているのは、こうした状況を踏まえていると思われる。まさに「言葉は生き物」である。

ただこの時点では依然として「ふんいき【雰囲気】」の項目の方がメインで、語義の末尾に "近年は 「ふいんき」 とも言う" 程度の説明が加えられるに留まるだろうとしている。そして新しく加えられる「ふいんき【雰囲気】」の項目では単に "「雰囲気」(ふんいき)に同じ" 程度の説明になるだろうということだ。

ところがコトはそれだけでは済まない。さらに進んで 2050年頃には一転して「ふいんき【雰囲気】」の項目の方がメインとなってしまい、「ふんいき【雰囲気】」の項目は「雰囲気の古い言い方」として掲載されることになるだろうとしている。いやはや、とんでもないことになるわけだ。

こうした予測の根拠として同研究所は、「山茶花」が「さんさか」という旧来の読みから「さざんか」に変化するまでにかかった時間を挙げている。中世後期までは「さんさか」または「さんざか」と呼ばれていた花が「さざんか」に変化し、定着するまでには、17世紀初頭までの 約 100年という時間がかかった。

しかし最近は「ドッグイヤー」で時間が 7倍のスピードで進むと言われている。そのため「雰囲気」が「ふいんき」になるには、長くても今後 20年はかからないだろうと考えているようなのだ。

ちなみに「小正月(こしょうがつ)」の読みとして「しょうしょうがつ」が定着するのは、やや遅れて 2045年頃だろうと予測されている(参照)。

 

【4月 2日 追記】

大方は既にお気づきと期待しますが、これはエイプリルフール・ジョークです。そもそも冒頭の「国立日本語研究所」からしてヤバくて、実在するのは「国立国語研究所」なのでありますね。

ただ、今頃言い出すのもナンですが、このネタが 17年後に誰かの目にとまって、「単なるマジネタじゃん」なんて言われちゃうようなことにならないよう、祈るばかりです。

 

|

« 善光寺のゴタゴタ | トップページ | 「春に三日の晴れなし」というが »

言葉」カテゴリの記事

コメント

「言葉は時代を経て変化するもの。」とは言え、あまりに短い期間で変化するのは受け入れ難いです。そのうち、「こちら、お客様がご注文のお品物でございます。」が、
「こちら、・・・・・・になります。」という言い方が普通になるのでしょうか?

投稿: K.N | 2018年4月 1日 12:48

このネタは特に今日書かなくても通用しそうですね。

投稿: ハマッコー | 2018年4月 1日 15:01

2035年を待たずに、AIの世界なら学習次第で「ふいんき」しちゃうんでしょうねぇ。

iOSは変換候補に出ますし。

へ〜そうなんやぁ。

投稿: 乙痴庵 | 2018年4月 1日 18:14

あやうくやられるところでした。
毎年上手いですねぇ。

投稿: 重箱の隅 | 2018年4月 1日 18:30

校正者として「憤懣やるかたない」コメントを入れようとしましたがハマッコーさんのコメントで「ハッ」と気がつきました(←遅いっちゅ~の、とバストを二の腕で寄せて谷間を強調する(笑))

投稿: こんばんは萩原です(笑) | 2018年4月 1日 21:54

K.N さん:

う〜ん...

私としては、「こちら、・・・・・・になります。」 も気持ち悪いですが、「こちら、お客様がご注文のお品物でございます。」なんて言われるのもイラつきそうな気がします。

投稿: tak | 2018年4月 1日 23:42

ハマッコー さん:

まさにそれが気にかかるところです ^^;)

投稿: tak | 2018年4月 1日 23:43

乙痴庵 さん:

ジョークがマジネタになってしまわないように祈るばかりです ^^;)

投稿: tak | 2018年4月 1日 23:44

重箱の隅 さん:

恐縮です ^^;)

投稿: tak | 2018年4月 1日 23:46

こんばんは萩原です(笑) さん:

危ういところで、気付いてもらってよかったです (^o^)

投稿: tak | 2018年4月 1日 23:47

さすがに中身は信じませんでしたが、「こんなヨタ記事が出た」というところまではついつい信じそうになってしまいました(^-^;
当の記事なりプレスなりにリンクがない時点で気づけと言う話ではあるんですけども

投稿: 柘榴 | 2018年4月 2日 06:19

虚構新聞って、報じたネタに現実が追いついてしまうと「お詫び」を出すんですよね(笑)

投稿: 山辺響 | 2018年4月 2日 11:15

柘榴 さん:

一時はニセの記事を作ってリンクを張ろうとまで思いましたが、さすがに面倒なので止めました ^^;)

投稿: tak | 2018年4月 2日 22:18

山辺響 さん:

2035年のこの日にお詫び記事を出さなくても済むように、祈り続けます ^^;)

投稿: tak | 2018年4月 2日 22:19

ぎゃー><
普通にだまされました!

投稿: ひろゆき王子 | 2018年4月 3日 21:08

ひろゆき王子 さん:

それもまたよしです (^o^)

投稿: tak | 2018年4月 3日 22:52

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「雰囲気」の読みが「ふいんき」で定着するのは 2035年頃:

« 善光寺のゴタゴタ | トップページ | 「春に三日の晴れなし」というが »