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2018年4月28日

「女子相撲」 というのがあるとは知らなかった

相撲の土俵に女性を上げないのはいかがなものかと、あれこれ話題になっている中で、「私立高で相撲を指導していた夫婦、セクハラを繰り返す 『気持ち悪い』と退部した女子部員も」なんて報じられた。このニュースのおかげで、女子部員の在籍する高校相撲部があるということを、初めて知った。

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検索してみると、「日本女子相撲連盟」という組織があって、平成 9年に「第1回全日本新相撲選手権大会」というのが開催されていたという。「世界女子相撲選手権大会」まで開催されているなんてことまで書いてあって、私はそんなこと、ちっとも知らなかったよ。ちなみに競技は体重別で行われ、レオタードの上にまわしを付けるというスタイルで行われるという。

この日本女子相撲連盟という組織は、大相撲の「土俵に女性を上げない」という問題では「我関せず」と沈黙を守っていて、少なくともこれに関する公式発言は探しても見当たらなかった。女子相撲は「あくまでもスポーツ」というスタンスであるらしく、大相撲のような神事的要素は極力排しているようなのである。

一方の大相撲協会の方も、Wikipedia によると相撲のオリンピック競技化を目指し、「新相撲」として女子相撲連盟の設立に協力したという経緯があるというのだが、この件に関する公式発言はまったくない。そりゃそうだ。表沙汰にしてまさに「同じ土俵」に立ってしまったら、たちまち自己矛盾に陥る。ここは、お互いに「似て非なるもの」という建前で触れないことにしているようなのである。

まあ、ちょっと考えてみれば、女子レスリングや女子柔道があるのだから、女子相撲があっても何の不思議もない。ただ、レスリングや柔道は同じスポーツの中に男子部門と女子部門があるということなのだが、相撲の場合はしっかりと「別物」というご都合主義を採用しないと、いわゆる「大相撲」の存在基盤が崩壊する。

そして、このような「スポーツとしての相撲」が定着すると、「大相撲」の「異界的要素」がいやが上にもクローズアップされる。少なくとも、「大相撲はスポーツじゃない」というのが共通認識となってしまうだろうから、「スポーツのような、見世物のような、神事のような」という、摩訶不思議な曖昧さの上に成り立ってきた大相撲にとっては、かなり複雑なところだろう。

元々しっかりあったけど、まさにそれこそが大相撲の存在意義であった「世間とのズレ」が、ここに来てちょっと別の意味を持ち始めているような気がする。

 

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