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2018年4月27日

高速道路上の、ちょっとした、けれど大きな変化

14年も前に、私の 「知のヴァーリトゥード」 のサブサイト、「知の関節技」に "「高速道路と 「キープレフト」 あるいは 「高速道路のパラドックス」" という記事を書いた。当初は結構な注目記事だった。

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どんな内容かというと、3車線ある高速道路では、もっぱら左端の車線を走り、時々極端にトロいクルマがいたら、その時だけ真ん中車線に出て追い越してまたすぐに左端に戻るというのが、最も速く走れるスタイルだというものである。これはつい最近まで、紛れもなく本当の話だった。

どういうことかというと、日本の高速道路は真ん中車線が一番混み、それを追い越そうとするクルマがみんな右側に行くので、左端の車線がガラガラだったからだ。ウソだと思ったら、上で紹介した私のページ(参照)に行ってみるといい、右側 2車線がびっしりと混んでいるのに、左端車線がガラガラという不思議な証拠写真が、4枚も載せてある。その部分を下に再掲しておこう。

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本当に、右側 2車線はかなり混んでも、左側は見渡す限りガラガラの状態が多かったことがわかっていただけるだろう。ところがこの変則的な状況が、最近になって急に変化してきたのである。最近は遅いクルマがきちんと左端の車線を走るようになってきているのだ。これはまだ完全な変化というわけではなく、まだ真ん中車線をのんびり走るクルマも多いが、いずれにしても上の方の写真のように、左側車線がガラガラというわけではなくなってしまったのである。

この変化の直接的要因は、時速 80km/h に制限されるようになった大型トラックが、きちんと左側車線を走るようになってきたからだと思う。前は高速道路の真ん中を平気で 70km/h 台で走っていたのだが、最近はようやくその 「お行儀悪さ」 に気付いたのか、あるいは当局や事業所の指導が強まったのか、きちんと左端をゆっくり走るようになったのである。

これに伴い、以前はどんなにのんびりでも真ん中車線を走っていた一般車両も、大型トラックにつられるように左側を走るように変わりつつあるのだ。誰かが先例を作ると、皆がぞろぞろとそれに従うという日本人の不思議な習性が、ここでもしっかり現れているというわけだ。

おかげで、真ん中車線がのんびり車両のために塞がれるということが目に見えて減ったため、 「当たり前の状態」が、日本の高速道路でもようやく現出するようになったのである。ただ個人的には「キープレフト」の原則に従っていさえすれば右側車線のクルマより速く走れた変則的な時代の方が、快適でありがたかったような、複雑な気分もあるのだが。

 

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