謝り方を知らない人に謝らせると、火に油を注ぐことになる
今日、仕事に出かける直前、朝のテレビで日大アメフト部の内田正人カントク(辞任すると言っているが、まだ正式に辞任したわけではなさそうなので、こう書いておく)の「謝罪インタビュー」の様子をちらっと見た。
私はこれまでアメフトにそれほど関心がなかったし、例の「悪質反則事件」以後も十分な情報収集をしたわけでもないので、今回述べるのは単なる「印象論」の域を出ないのだが、この内田カントクという人、「これまであんまり謝ったことがない人なんだろうな」と思った。だから謝ることに慣れてないだけでなく、そもそも謝り方を知らない。
今回のケースのように、誰が見ても「こりゃ、ひどいね」というのが一目瞭然の問題の場合は、とにもかくにも「迅速に、過剰なほど」の謝り方をしなければ、コトは収まらない。相手方が「あんたがそこまで誠意をみせてとことん謝ってくれるなら、こちらとしてもある程度矛を収めざるを得ないよね」と言ってしまうほどの謝り方をするのが、まあ、言い方はナンだが、こうしたケースの「常套手段」なのである。
ところがこの内田カントクは、事件直後は雲隠れしてしまい、いざ出てきて謝っても、「ポーズだけの謝罪」にしか見えないやり方をしてしまった。これでは関学側も、そして世間も、「これで矛を収めたら、バカじゃん!」と思う。要するに「逆効果」でしかない。
で、マスコミというのもこうした「世間の空気」というのをしっかり利用して視聴率を稼ごうとするから、囲みインタビューの際のカメラアングルもしっかりと下から仰ぎ気味にして、内田カントクの「尊大イメージ」を意図的に増幅していた。上に貼っておいたスポーツ新聞の写真にしても「下からアングル」で、ストロボの影が上に写っている。これって、完全に「イメージ操作」だよね。
そして内田カントクの発言は、内容も言い方も、まさにマスコミ側の「期待通り」だったわけで、私としては、「そこまで絵に描いたように期待に応えなくても」と思ったほどである。謝り方を知らない人を 1人で前面に出して謝らせると、たいてい火に油を注ぐ結果になる。
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コメント
火に油を注ぐと言えば五年くらい前の「阪急阪神ホテルズ」の食材偽装謝罪会見がありますね。
芝海老をバナメイエビで代用し、マスの卵をトビウオの卵で、九条ねぎを他のねぎで代用したのに
″悪意を持って不当に利益をあげようとしたのではない。したがってこれは誤表示ある”
“ネギは料理の添え物であるので、九条ネギと表示していても他のネギでなくても問題ないと判断した”
“芝海老は小さな海老の総称である、これは業界の共通認識である″
などなど、マスメディアが大喜びしそうなことを社長が次々と言っちゃったもんだから、大炎上してしまいましたね。一回目の記者会見で失敗し、二回目でさらに火に油を注いでしまった。つまり、マスメディアの好物を全く知らなかったことになる。
最初から、「悪意があってもなくてもこれは偽装です」と言ってしまえば初期消火ができたかもしれない。
今回の日大のケースはこれに似てますね。悪質さを考慮すれば最初から早い時期に全面的に謝罪すれば初期消火も可能だったと思われます(監督辞任は避けられないが、少なくとも日大の印象の悪化は最小限で済んだ)
それから、内田カントクは相手の校名を間違えて言ってましたね。「カンサイガクイン」でなく正しくは「カンセイガクイン」ですね。こんなことも相手をさらに怒らせた原因かもしれない。
投稿: ハマッコー | 2018年5月21日 01:40
ハマッコー さん:
「食材偽装」 というのは、阪急阪神ホテルズに限らず、かなり広い範囲で当たり前に行われていた (行われている?) ようで、あれ以来、ブランド食材に関しては 「なんか言ってるな」 程度にしか思わないようになりました。
もっとも、そんなブランド食材を使用しているかの如く訴求することで値段をつり上げるようなレストランには、普段から縁がないので、個人的には実害はないのですが。
内田カントクの 「カンサイガクイン」云々の言い間違いに関しては、まあ、相手校に対するリスペクトのなさを端的に現しているということですね。
投稿: tak | 2018年5月21日 20:35