首相も官房長官も、老眼じゃないみたいなのだ
毎日新聞が 5月 1日付で 「公文書クライシス 政務三役、公務に LINE や私用メール」 という記事を報じている。「大臣、副大臣、政務官(政務三役)の経験者が、在任中に公用アカウントの電子メールをほとんど使わず、私用アカウントのメールや無料通信アプリ「LINE(ライン)」を業務に使っていたと毎日新聞の取材に証言した」 というのである。
LINE というのは若いおねえちゃんが使うものとばかり思っていたのだが、なんと私の妻まで使っていて、娘たちと連絡を取り合っているらしい。それでも私は昨年 6月 20日に書いているように、LINE は嫌いである(参照)。政治家のオッサンたちは私の嫌いな LINE で、妙な「スタンプ」なんてやり取りしてるんだろうか。
毎日新聞の記事によると、政務三役経験者の 1人が、「官邸幹部は忙しくて電話がつながらないから、大事な情報はメールで伝えていた」と証言したというが、この「メール」 というのはガラケーのメールだったそうで、ちょっとコケそうになる。さらに、次のような記述もある。
取材に実名で応じた福田峰之・元副内閣相は「現場視察など庁外での仕事が多いのに、副大臣室備え付けの公用パソコンでしか使えず、副内閣相には公用スマホの貸与もなかった。そのため私用スマホで LINE を多用した」という。
米国のヒラリー・クリントンは、私用のメール・アカウントを公務に使ったことが問題になり、大統領選でドナルド・トランプに負ける一因ともなったとされている。とはいえ政治家が私用アカウントを公務に使うのは、ヒラリーに限らずかなり多いことらしい。日本では LINE が主流だが、諸外国では ”What's App" というアプリが多く使われているという。
こうした問題では、政治の世界よりも民間企業の方がずっとスマートな対処をしているように思われる。もしかしたら洋の東西を問わず、政治家のおっさんやおばさんに IT 関連でまともな対処を求めても、それは無理な相談ということなのかもしれない。
そんなことより私がちょっと驚いてしまったのは、上の写真で管官房長官が差し出すガラケーの画面を、安倍首相がちょっと眉をしかめながらとはいえ、眼鏡なしで読んでいるということだ。私は還暦前からスマホの文字を老眼鏡なしで読むなんて到底できないのだが、この写真撮影時点で 61〜62歳だった安倍首相も、さらには 67歳だった管官房長官も、眼鏡なしでガラケーの文字が読めたみたいなのである(今はどうだか知らないが)。
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