ATOK のアドバンテージ
このほど改めて、JustSystem の ATOK Sync というものの会員になった。これまで自分の Mac で行った ATOK の設定(単語登録など)が、Cloud 経由で複数の PC に自動で引き継がれるというのがありがたい。
実は 2014年 1月に それまでの Windows 7 から Mac に乗り換え、そしてその年の 5月には日本語入力システムも ATOK にした。ATOK for Mac 2013というシステムである。Mac を買ってしばらくはデフォルトの「ことえり」という日本語入力システムを使っていたのだが、こればかりは Windows 時代に使っていた ATOK の心地よさが忘れられなかったためだ。
ところが、ATOK for Mac は 2017 というバージョンが発表され、そのせいなのかどうか、「ATOK Sync できちんと同期を取れ」といったような告知が、やたら画面上に表示されるようになった。で、「そんなにいうなら、同期してやろうじゃないか」とトライしてみると、確かシルバー会員であったはず(参照) の ATOK Sync の資格がいつの間にか失われてしまっている。
あれはどうやら、2013 を購入してから 2年間だったかの無料特典で、その期間が過ぎてしまったので、有料会員にならないとログインできなくなってしまったようなのだ。いやはや、これでは、Mac を新機種に買い換えたときに設定が引き継げないではないか。というわけで、月額 300円 (だったかな) で、あらたに会員資格を再取得したのである。
資格再取得に伴い、ATOK のバージョンも 2013 から 2017 にアップグレードされた。しかしこれがまた、何か設定しようとすると、「お使いの Mac 用に最適化されていません。このアプリケーションは、互換性の改善のためにデベロッパによるアップデートが必要です」 なんて警告が表示される。
Just System のサイトで調べてみると、ATOK for Mac 2017 は、OS のバージョンが High Sierra 10.12 までしかサポートされていないというではないか。私の Mac は既に 10.13 にアップデートされているのに。しかし、強引に使い続けても別に何の支障もないから、この警告は無視しておこう。
今どきは、「Google 日本語入力」というシステムがあり、これは無料で使えるのになかなか高機能なのだそうで、これを勧める向きが多いのだが、私は月額課金を受け入れてでも ATOK を使い続けようと思うのである。それは、使い慣れているということもあるが、ATOK には「文語モード」というのがあるというのが大きい。
私はこのブログとは別に 「和歌ログ」 というのをやっていて、酔狂にも毎日文語で和歌を詠んでいる。この「文語の和歌」をストレスなく入力するには、「文語モード」というのはとてもありがたいのだ。
例えば 『君が代』 の歌詞を一般モードと文語モードで入力変換すると、その違いがよくわかる。
【一般モード】 君が代は千代に八千代に細石の胃は穂となり手苔のむすまで
【文語モード】 君が代は千代に八千代に細石の巌となりて苔のむすまで
と、このように「巌となりて」の部分が、文語モードだと OK なのに、一般モードだと「胃は穂となり手」になってしまうのだよ。これでは大変なストレスだ。
Windows 時代のテキストなのだが、「ATOK の文語モード試しみむとて」という記事を書いたことがある。文語調の迷文なのだが、リンク先を読んでもらえばわかるように、ATOK の文語モードだといともすらすら変換できてしまっているのである。なかなかのものだ。Google では、こうはいかない。
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