平壌冷麺も、すすらずにもぐもぐ食うもののようだ
韓国の文在寅大統領が北朝鮮を訪問し、金正恩と仲良く平壌冷麺を啜る姿が放映された。あくまでも私個人の感覚でしかないが、それは何となく異様な光景ではあった。
それぞれの国や地域にそれぞれの風習があり、食事のしかたもバリエーションがあるのだから、自分の国だけのスタンダードでモノを言うのがぶしつけとは充分に承知している。しかしながら 2つの国の元首が並んで器に覆い被さるようにして、長いヌードルを黙々と手繰る姿が、何だか冗談みたいに感じられたのは、人情というものである。
ところで、麺類を食うときに音を立ててすすってもいいというのは、どうやら日本だけのことのようなのである。西洋人のみならず、私の経験ではアジア人でも、蕎麦屋に連れていって 「音を立ててすすってもいいんだよ」と説明しても、多くは「本当か? からかってるんじゃないか?」と本気で恐れ、疑う。
「いや、からかってなんかいない。周りを見ろ、みんな音を立ててすすってる」と言って安心させようとしても、彼らの多くは「ツルツルっ」と小気味よくすすることができず、不器用にモグモグと少しずつ口にするのが関の山だ。この件については、11年近く前に「蕎麦は禅的食物かもしれないが」というタイトルで書いている。
彼らの「モグモグ」の様子は、まさに、この金正恩の動画 とか、この文在寅の静止画 (少々閲覧注意)にそっくりで、どうしてもこうなってしまうようなのだ。この 2つの画像を強いて比較すると平壌冷麺の食い方に関する限り、金正恩の方に一日の長(あるいは地の利?)があるようだ。ほんの少しすすり気味だし。一方、文在寅はそもそも箸の使い方があまり上手じゃない。
そしてこんなに散々いろんなことを書いてしまってから言うのも恐縮なのだが、それについてどうのこうの余計なことを言ったり笑ったりしてはいけないのである。すすり込んじゃいけないのなら、スパゲッティのようにフォークに巻くようにして食えばいいじゃないかという見方もあるだろうが、それは完全に余計なお世話なのだろうね。
ただ、念のため欧米系のニュースサイトをざっと見たところでは、2人がヌードルとモグモグ格闘している画像はとりあえず 1枚も見つからなかった。彼らとしては、なんとなく「見るに堪えない光景」なのかもしれないね。その気持ち、そこはかとなくわかる。
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コメント
故宮沢総理は「私は蕎麦は食べない」と言ってましたね。
ズルズルと音を立てて食べるのが耐えられなかったようです。
私はツルツルとは食べますが、ズルズルとはやりません。
音がどうしても嫌いです。中にはズルズルを通り越して「ドボドボ」と大きな音を立てる人がいますね。これには絶句します。
一度に大量の麺を啜ると「ドボドボ」になります。
スパゲッティを「ドボドボ」と食す人もいますね。フォークがあるのに「何で?」と思ってしまいます。顔をお皿の真上10cm位に近づけて、フォークでスパゲッティを大量に掬い上げてそのまま吸い上げるのは決していい映像とは言えません。
>念のため欧米系のニュースサイトをざっと見たところでは、2人がヌードルとモグモグ格闘している画像はとりあえず 1枚も見つからなかった。彼らとしては、なんとなく 「見るに堪えない」 のかもしれないね。
多分見るに堪えられないのでしょう。見たくない映像です。麺類は公式な席には不向きですね。
ところで、フランスではラーメンが大人気なようですが、彼らはラーメンをどのように食しているのかちょっと調べてみました。
想像を超える結果はこちら。
http://photrip-guide.com/2017/04/28/fr-ramen/
投稿: ハマッコー | 2018年9月23日 02:00
うひょ~!スウプを飲み干しちゃうとは、血圧が上がりそうだにょ!しかも、麺は残すとな。炭水化物ぬきダイエットかもしれないけど、かわりに高血圧症になっちゃうにょ。彼らにとってラーメンは「チャイニーズ・スープ」なのかなぁ。
ぼくはスウプは残すよ!塩分とりすぎになっちゃうからね。ま、フランス人がどういうふうに食べても、それは彼らの自由だからなぁ。しかしねぇ。
投稿: のらうさくん | 2018年9月23日 08:09
ハマッコー さん:
宮沢さんらしいエピソードですね。
蕎麦を食うときの音に関しては、11年近く前の「蕎麦は禅的食物かもしれないが」のエントリーの末尾でも次のように触れています。
>とはいえ、蕎麦をことさらに音を立ててすするようになったのは、ラジオが普及した昭和中期以後からだという説がある。ラジオの中継では身振りが見えないので、噺家が蕎麦をすする音を大きめに演出したのが、そもそもの始まりらしい。
>だから、実際に蕎麦を食うときは、「ズルズル」 ではなく 「ツルツル」 ぐらいがちょうどいいようだ。
まさに、落語の蕎麦を啜る音は誇張しすぎで、あれを蕎麦屋で実際にやったら、顰蹙ものだと思います。(やっちゃう人もいますが ^^;)
>麺類は公式な席には不向きですね。
心の底から賛同します (^o^)
それにしても、フランス人のラーメン作法には驚きました。これなら、初めから麺は 5〜6本だけにして出せばいいのに。
投稿: tak | 2018年9月23日 12:25
のらうさくん さん:
フランス人は、この類いのフードロスには鈍感なんでしょうかね。
日本では 「食べたくても食べられない人もいるんだ!」 と言って怒られます。
投稿: tak | 2018年9月23日 12:27
さすが農業大国。そういえば自転車のお友だちがオランダのレースに出るため、現地でホームステイしたとき、夕食が残ったら母ちゃんはなんの躊躇もなくほかした(捨てた)そうです。全部の家庭がそうかはわかりませんが、このへんの感覚はやはりニッポンとは違うようですね。
投稿: のらうさくん | 2018年9月24日 09:45
そばは、「ツルツル」ではなく、「ズルズル」ではなく、「ゾゾっ!」といただきます。
「ツルツルorズルズル」そんなに箸でつまんじゃったら、口の中がいっぱいになっちゃいますよ。
一口の感覚があるかないか、テレビに見るそば(麺類全体)の食べ方は、正直下手くそな場合が多い気がいたしまして、もっと麺の種類によって食べやすい方式を…、と思ってしまう次第であります。
投稿: 乙痴庵 | 2018年9月24日 14:56
のらうさくん さん:
うーむ、フードロス、全然気にしないってことなんでしょうかね。
投稿: tak | 2018年9月24日 20:07
乙痴庵 さん:
蕎麦食い作法で私がオススメしてるのは、「一度に 5本以上つままない」 ってことです。これを守ると、音は小さくお上品になります。
投稿: tak | 2018年9月24日 20:08
お久しぶりでございます。
30年くらい前のお話で恐縮ですが・・
テレビを観ていた時
皇室関係の朝香さんとおっしゃる女性が
「かの松平家の奥様は、お蕎麦をめしあがるとき
全く音を立てずにそろそろ、もぐもぐ
めしあがっておられた」と聞きました。
私が思うに
落語家の方々がお蕎麦やうどんを食べるしぐさを
おおげさにしたことが、正しいと認識されてしまった
のではないか?と思うのです。
やはり、ずるずると大きな音を立てる食べ方は
品性に欠けるのではないかしら?と思うのです。
静かに食べたいものです・・でへ^^
投稿: tokiko | 2018年9月25日 07:32
tokiko さん:
まさに、落語が大袈裟にしてしまったんだと思います。静かに食べたいものであります。
ただ私は、蕎麦やうどんに限っては、まったく無音でなくても気にしません ^^;)
投稿: tak | 2018年9月25日 23:37