手応えたっぷりの台風だった
台風 24号は沖縄から列島に沿うように北上して、昨日20時過ぎに紀伊半島に上陸した。そこから「非常に強い」勢力のままスピードを上げて東海から東北を縦断し、今朝岩手県を通過して太平洋に抜けるというコースを取った。
私個人に限っては、昨日付でも書いたように、仕事先への往復でもほとんど雨に降られることなく、問題なく帰って来た。上の写真は午後 5時過ぎの取手駅西口の様子である。ほとんどの店は早仕舞いして暗く、駅前にも人っ子一人いないのだが、パチンコ店だけは皓々と明かりを灯して営業しているのが、そこはかとなく異様なイメージだった。
帰宅してもしばらくは「本当に台風なんて来るの?」と言いたくなるほどの静けさだったが、夜の 11時を過ぎた頃から風の音が大きくなり、締め切った雨戸が大きくガタガタと鳴り出した。さらに 12時を過ぎると、風はさらに強まり、ゴウッという大きな音がする度に家がユサユサ揺れる。「なかなか手応えたっぷりの台風だなあ」と思っているうちに日付が変わり、1時過ぎに部屋の明かりがフワッと消えた。
一度消えてすぐに点いたが、それも一瞬で、再び消えてしまうとあとは闇である。夜中の停電は怖い。iPhone でニュースを検索すると、あちこちで停電が発生しているという。
ほどなく TEPCO 停電情報というページに、私の住む地域で 1800軒以上が停電になっているとの情報が載った。「複数箇所で停電が発生しており、復旧には時間を要する見込みです」なんて、嬉しくない但し書きまでついている。
私の住む地域は、7年前の東日本大震災の時でも停電せずに済んだので、思い出す限りでは 1984年のいわゆる「五九豪雪」の春先に関東でも結構な雪が降り、電線が付着した雪の重さのために切れて数時間停電した時以来、34年ぶりである。
停電直後は「朝までには復旧するといいなあ」と思いながら眠りについたが、何しろ家が揺れるので熟睡はできない。朝になっても停電のままで、所用で家を出る 12時頃になってもまだダメだ。そしていろいろ用を足して 2時半頃になって帰宅したら、やっと通電していた。12時間ぐらい停電していたようで、つくばの地に移転してきて最長停電記録である。
今年は日本列島が災害列島と化してしまった感があるが、こうしたことは日本だけにとどまらず、世界規模で進んでいる。世界気象機関(WMO)は一連の異常気象が「温暖化ガスの増加による長期的な地球温暖化の傾向と関係している」と分析している (参照)。
地球はちょっと住みにくい星になりつつあるようなのだ。「環境対策より経済成長が優先」なんていうのは、「命を失っても金さえあれば」と言っているようなものだ。そして実際にはいくら経済成長策をとっても、環境悪化と災害による経済損失は成長を上回ってしまうようになるので、いずれにしても愚策である。
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