皇室の「西暦使用」について
朝日新聞が今さらのように "出会いは「2012年…」眞子さま会見に保守派が衝撃" という記事を伝えている。昨年 9月の眞子様の婚約発表記者会見で、出会いの日付を西暦のみで語られたことに、保守派が衝撃を受けているのだそうだ。
これに関連して「知識連鎖」の 10月 18日付でも触れられていて、保守派の加地伸行氏が 『月刊 Hanada』で "「これには、老生 (ろうせい)、ショックを受けた」 としていました" とある (参照)。天皇陛下は日付を表現するのに、元号のみか、元号と西暦の両方を使うかされているが、西暦だけで語られたことが衝撃だったようなのである。
「知識連鎖」 のこの記事で注目すべきなのは、保守派による皇室批判が珍しくないとしている次の件である。
ただ、保守らしさというところで不思議なのが、皇室にケチつけるのが問題ないということ。冒頭の記事を読む限り、今回は一応皇室を強く批判しなかった加地伸行さんですけど、特に保守派にとって皇室批判はタブーというわけではないのです。例えば、最近ですと、日本会議の小堀邦夫代表委員が、天皇陛下の慰霊の旅は意味がないし、靖国神社を潰すための行為だと批判しています。
この辺のことについては、半世紀近くも前の三島由紀夫の発言と、靖国神社宮司の最近の発言が、同じ根っこをもつと感じられ、私も今月 9日の「天皇のあり方に関する自家撞着があるか、ないか」という記事で次のように触れた。
右側の少なからぬ人たちは、口では 「天皇、天皇」とあがめ奉りながら、その実、天皇に非常な不満を抱いている。上述の靖国神社宮司の発言は、それを象徴するものだ。
いわば天皇論に関して自家撞着に陥っているわけだが、この自家撞着は戦前の価値感に立ち返れば一挙に解決する。「教育勅語」問題に代表されるような彼らの「戦前回帰欲求」は、根本的にはここに由来するとみて間違いない。
元号使用ということに関して言えば、このブログの親サイトである 『庄内拓明の知のヴァーリトゥード』 にブログの目次を載せているが、私だって結構な伝統派だから、しっかりと元号をメインに表示している(参照)。文句あるかってなものである。ただ、西暦の使用に関していちゃもん付けるつもりはないので、安心していただきたい。
当サイトでの元号使用に関しては、10年近く前に「ハンコ・元号・縦書きについて」という記事で詳しく書いている。
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コメント
この際、「皇紀」で参りますか!
投稿: 乙痴庵 | 2018年10月31日 12:04
乙痴庵 さん:
それ、いいかも (^o^)
ちなみに今年は 2678年!
投稿: tak | 2018年10月31日 12:51