哀れなオッサンを責め立てるしかない、政治の劣化
私は普段、テレビをあまり見ないので、ネット上で桜田義孝五輪担当大臣の答弁がやたらと話題になっているのを見て、「一体何がどうしたんだ?」と思っていた。蓮舫議員から質問の事前通告がなかったとかあったとかなんていうのは、まったくくだらない話じゃないかと。
しかし今日になって FNN Prime のページ(参照)で実際の答弁の動画を見て、「なるほど、こりゃウケてしまうわけだ!」と、初めて納得した。山出しの冴えないオッサンが急に晴れ舞台に立たされ、頭の中が白くなって、「素」に戻りすぎている。しどろもどろの答弁をする様子が、完全に「見世物」扱いだ。
この人、スーツのラペルにやたらいろんなバッジをくっつけて、いかにも既成の権威に頼っている様子も、自信のなさの裏返しとしか思われない。これでは本当に「どうして大臣に選ばれたのかわからない」のだろう。
で、世間では「こんな人物に大臣が務まるわけがない」とか「早く辞任すべきだ」とか、いろいろな「正論」が飛び交っているわけだが、何だかあんまり「残念な見世物」過ぎて、正論を突きつけるのもうっとうしい気がする。こんな「哀れなオッサン」を責め過ぎては、気の毒とさえ思ってしまうのだよね。「刀の汚れ」という言葉を思い出してしまったよ。
で、この「刀の汚れ」 を一向に気にする様子もなく、気の毒なオッサンを責め立てるのが、あの蓮舫議員である。鞭を手にした女王様の如き鋭い眼光で、哀れな子羊を一片の容赦もなく責めに責める。まさに「ドS 体質」丸出しだ。この役者っぷりが鼻につきすぎて、田舎の小芝居を見ているような、もの悲しい感覚に襲われる。
こんなオッサンを大臣にするしかないほど、自民党も人材不足なのか、あるいは、国会なんて元々そんな程度の人物の集まりでしかないのか。そして野党側も、こんな哀れなオッサンを生け贄にするしか点数稼ぎの舞台がないのか。いずれにしてももの悲しい限りの政治の劣化である。
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コメント
やはりテレビを捨てて正解でしたね。汚いものを見ると心が汚れますからね(  ̄▽ ̄)
投稿: エル ノウサギ パサ | 2018年11月10日 23:44
流行語大賞ノミネートに「ご飯論法」というのがあって、私リアルタイムでその語の流行を知らなかったので先日調べたのですが、これがまた傑作でした(笑)
ただこの桜田大臣はそれすら使えないご様子で、加藤前大臣からレクチャー受けたらと思いますね(笑笑笑)
投稿: らむね | 2018年11月11日 00:13
エル ノウサギ パサ さん:
あまり気持ちのいい見世物じゃないので、見ないで済むならその方がいいかも (^o^)
ネットでは桜田大臣のおバカさ加減がやたらと取り沙汰されていますが、個人的印象としては、蓮舫さんのいかにも底意地の悪そうなあざとい演出が印象に残りました。
率直に言えば、「一緒にメシ食いたくない女だなあ」 ってことです ^^;)
投稿: tak | 2018年11月11日 22:08
らむね さん:
「ご飯論法」 というのは、単なる流行語の枠を越えて、スタンダードとして残りそうな言葉ですね。
投稿: tak | 2018年11月11日 22:10