雪国生まれの不思議な心情
年末は西高東低の冬型が強まっていて、関東は抜けるような青空だが、日本海側は軒並み雪になっているという。私の生まれた山形県庄内地方も、かなりの大雪になっているようだ。

今さらのように思い出すのだが、大学に進学して 18歳で上京し、初めての冬を迎えた時はしばらく冬とは気付いていなかった。
故郷の冬は連日分厚い雪雲に覆われ、吹雪が吹き付ける。私の故郷では、雪は上からではなく、横から、下から吹き付けるものなのだ。歩いて帰宅すると体の半分は真っ白だが、反対側はカラッカラというほど、極端な「地吹雪」の国である。
そんなところから上京して、大学紛争でキャンパスがロックアウトされたままアルバイトに明け暮れていたのだから、冬休みになっても全然実感がなく、「あれ、関東の冬って、これなの?」と思った時には既に年末だった。
だから「冬って、天気が良くてカラカラに乾燥する季節」と思っている関東の人間と私とは、基本的に人種が違うのではないかという思いが、今でもある。空っ風の吹き付ける青空の下を歩く自分は「世を忍ぶ仮の姿」であり、本来の自分は地吹雪の中を歩いているはずなのだ。
そんなわけで、私は冬の間ずっと「あり得べからざるほどの、楽をさせてもらっている」という思いがある。ありがたいことではあるが、どこか後ろめたい気がしないでもないという、不思議な心情である。
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コメント
雪国育ちではございませんが、母の実家が長野県で、地吹雪よりも積雪の経験があります。
「二階に外へ出る扉」がございまして、大積雪時には、そこか出入りする仕様なんです。
二階の窓から屋根伝いに、積雪の山にダーイヴ!
そんな時代が、ちょっとだけ懐かしいですね。
投稿: 乙痴庵 | 2018年12月30日 09:49
乙痴庵 さん:
そりゃまた、本格的な雪国体験ですね。
私の故郷は、何しろ地吹雪の国ですので、そんなに深い積雪にはなりません。ただ、吹きだまりとなるとかなり高く積もってしまいまして、2階からダイブなんてこともできました。
ただ、私は高いところが苦手で、あんまりやりませんでしたけど、まあ、ドブッっと雪にめり込んで、上を見ると穴から空が見えるって感じではありました (^o^)
投稿: tak | 2018年12月30日 13:18