「ゴルフ場利用税」を廃止する方向なんだそうだ
NHK が 「来年の東京オリンピックに向けて、超党派の議員連盟は、正式競技になったゴルフの振興を図ろうと、『ゴルフ場利用税』を廃止する法案の骨子をまとめ、通常国会への提出を目指す」ことになったと伝えている。(参照)
消費税が今年 10月から 10%に上がると決定しており、今後さらなる増税が必要などと言われているのに、議員の方々、ゴルフに関してはずいぶん物わかりがいいようなのだ。「超党派」というのだから、与党も野党もゴルフ好きが多いんだろうと思うばかりである。
オッサンが多い会議なんかに出席すると、会議が終わればたいていゴルフの話に花が咲いている。なにしろ「ゴルフ好きで当然」という前提で成り立っているような集まりが多いから、当然こちらにも「今度、ご一緒しませんか?」なんて誘いをかけてくる。
「ゴルフはしませんので」とさりげなく断ると、さも意外そうな表情になり、「これを機会に始めませんか? 楽しいですよ」なんて、さらに誘おうとする。「いえ、まったくする気がありません」とはっきり断っても、「いやいや、実は私も昔はそんな風に思ってましたが、やってみると楽しいものですよ」なんて、かなりしつこい。
こうなるとこちらも少しはムッときてしまうから、「実を言えば好き嫌いというより、ポリシーとしてやらないんです。語り出すと長くなるから、ここではこれ以上言いませんが」と、さらにはっきり言う。「しない」と言っている人間に向かってノー天気に「楽しいですよ」なんてしつこく言う相手には、このくらいのことを言わないと通じないことが経験知でわかっているから、多少角が立つぐらいは承知の上だ。
それにしても、ゴルフというのはかなり特殊なスポーツである。世間では「ラグビーしませんか?」なんてことはやたらと言わないし、「空手やりませんか?」というのも同様である。「自転車でヒルクライムしませんか?」なんて言うと、「途方もない!」みたいな反応が返ってくる。しかしゴルフだけは、「ポリシーとしてやらない」なんていう人間がいることは想定外のようなのだ。
私がゴルフをやらない理由はエコロジカルなものだ。プレイヤー 1人当たりの面積がべらぼうに大きく、その分だけ森林を伐採し、除草剤を使いまくっている。それをわかった上で、そんなにやりたきゃやればいい。しかしやるならやるで、環境負荷に対する相応の対価としての税金ぐらい、払ってもいいんじゃないかと思っている。
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コメント
全くその通りですね。
どうしてあんなに、ゴルフに誘いたがるのか…
まぁ私の場合は、酒席なども含めて、ビジネスでのお付き合い相手の席は、極力不参加なのですが。
仕事以上の付き合いをしたくないというのが、私のポリシーです。
投稿: もりけん | 2019年1月29日 01:16
ゴルフ場利用税?
そう言えば、レシートの紙に、チラと記載されてましたなぁ。
ゴルフから離れて約4年、嫌いじゃぁないけど進んでヤルつもりはございません。
基本的に、ゴルフ場利用税の発生する場所でのプレーには多額の金銭支出が伴いますので、「まぁ行けない」ってところが現状です。
減税による税収への影響が少なくて、たまたまよく利用する層である「センセイ方」のニーズにバッチリヒットする内容ですから、超党派の結束力もガッチガチなんでしょうねぇ。
そんな徴税なぞ「屁」でもない利用者層を優遇する制度推進、「国民のために」とどの口が言うのか。
投稿: 乙痴庵 | 2019年1月29日 14:05
ゴルフ場利用税ついて調べてみました。(東京都の場合)
これは地方税ですね。国にはその30%が入るようです。70%は自治体の取り分。
無料になる人
·年齢18歳未満の方又は70歳以上の方が行うゴルフ場の利用
·常に就床を要し、複雑な介護を要する方
軽減税率になる人
·65歳から70歳の利用者で早朝や薄暮利用の人
税額は8種類
およそ400円から1200円位
税額の決め方
·平日の利用料が基本になる
·クラブハウスの状況(豪華さ)
·芝生の状態など
(自治体の職員が見た目でこれらを点数化して決めるとのこと)
不思議な税制ですね。
特に、·常に就床を要し、複雑な介護を要する方 が無料になるってどうなんだろう。その様な方はゴルフをしないと思います。
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そもそも何々をするかしないかは、その人が抱えてる課題であって、相手はその課題に立ちることはできませんね。
私は会社関係の人とは酒食を共にしないと決めていましたし、そのことを予め宣言しているのにも関わらず「飲め」としつこく言われたのでキレて途中退席したことがあります。
「You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.」
投稿: ハマッコー | 2019年1月29日 15:09
もりけん さん:
まるで 「ゴルフせずんば人に非ず」 みたいな言い方のオッサンが多いですよね。
どういうわけか、ゴルフが出てくると突然の如く 「極端な付和雷同」 ムードになってしまいます。きっと彼らにはそれが必要なんでしょうね。
投稿: tak | 2019年1月29日 23:15
乙痴庵 さん:
「超党派」 の議員連盟のオッサンたちは、国民はすべてゴルフをするか、 「できることならしてみたい」 と思っているかのどちらかだから、税制を廃止するのは 「国民のため」 になると思っているみたいですね。
投稿: tak | 2019年1月29日 23:17
ハマッコー さん:
「常に就床を要し、複雑な介護を要する方」 には、啞然としてしまいました。
そのような人でも、「できることならゴルフをしたい」 と思っているはずだし、させてあげるのが思いやりというものだというような、とんでもない前提で成り立っている条文ですね。
投稿: tak | 2019年1月29日 23:20